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トランプそしてトランプ・サポーターがなぜ問題であるのか [トランプのアメリカ]

アメリカの大統領選の結果が拮抗しており、固唾を呑んで状況を見守っている人も多いかと思う。かくいう私もまさにその一人である。日本人の中にはトランプが再選でもいいのでは、とかトランプの方がバイデンより御しやすいなどの発言をする専門家などもいたりするので、私は呆然としたりしているのだが、なぜ、トランプそしてトランプ・サポーターが問題であるのか。激戦州が選挙結果を中間発表してからの動きで明瞭に説明できるので、ここでそれを整理してみたい。
 トランプとバイデンの現在(2020.11.06 11:00AM)の状況をまず整理する。激戦州というか、まだ結果が出ていないのは6州。ネバダ州、アリゾナ州、ジョージア州、ノース・カロライナ州、アラスカ州、ペンシルベニア州である。このうち、アラスカ州の3票はまず間違いなくトランプに行くと思われる。アリゾナ州とネバダ州は、バイデンがリードしている。そして、ジョージア州、ペンシルベニア州はトランプがリードしているが郵送結果が明らかになるにつれバイデンが猛追している。ノース・カロライナ州もトランプがリードしているが、これは上記の二州ほど差は縮まっておらず、トランプが勝つような予測がなされている。
 さて、ここでトランプとトランプ・サポーターが何を主張しているのか、というとペンシルベニア州の票を数えるのを即刻止めろ、と言っている。トランプ・サポーターは投票所でデモ活動をしている。郵送投票に不正行為がある、というのがその根拠である。郵政投票が問題になったことは、これまでまったくない。確かに百パーセント正確ではないが、投票結果を変えるような影響を及ぼしたことは一度もない。まあ、それでもそのような主張は、まったくもって不適切とは言えないかもしれない。ただ、まったくもって不適切なのは、そのような主張をした同じ舌で、アリゾナ州やネバダ州は投票を続けろ!と主張していることである。つまり、自分が勝っているところはすぐ中止にし、自分が負けているところは最期までしっかりと投票をしろ!と主張しているのだ。
 自分が勝つためには、ルールも自分が思うように変えてしまえ、ということを厚顔無恥にも言えるところこそが、トランプそしてトランプ・サポーターの真髄である。野球でいえば、勝っていたら3回表で試合を中止して勝利を宣言するようなものである。一方で負けていれば9回裏まで執拗に試合を続ける。トランプはゴルフでも勝つためには手段を選ばず、平気でゴルフボールを見えないように蹴っ飛ばしたり、ポケットから新しいボールを出すぐらいのことをしていたそうだが、ゴルフだけでなくビジネスでも政治でも、そういうことをやり通す。そして、例え大統領になってもそれを直そうとも隠そうともしない、というところがトランプの真骨頂である。こんな人間とどうやって、まともな国際協定を結べると思っているのだろうか。
 日本は第二次世界大戦前にヒットラー率いるナチスと同盟を組んで、世界の大顰蹙を買った。そのダメージはまだ癒えていない。こういう失敗から学ばないで、トランプに尻尾を振っていたら、ろくでもない目に遭うことを自覚した方がいい。

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