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佐賀駅と下北沢駅の乗降客数 [都市デザイン]

 ちょうど一週間前に、佐賀県知事が新しい公共事業「SAGAアリーナ」を「とりあえず下北沢みたいにしたい」と発言して、その阿呆さ加減をこのブログで指摘した。
https://urban-diary.blog.ss-blog.jp/2020-07-05
 しかし、その際、駅の乗降客数を比較し忘れたのでここで追記する。下北沢の1日あたり乗降客数は小田急線と京王帝都井の頭線を加えての値だが、237000人である。これに比して佐賀駅は12624人とほぼ20分の1、下北沢の5%ぐらいにしか満たない。下北沢の楽しさは、自動車ではアクセスできなくて、徒歩や公共交通でアクセスできることだ。そのマーケットが佐賀駅は下北沢の20分の1しかない。「とりあえず下北沢」の発言が、どれだけ本質を外しているのかが、この数字からも分かるであろう。
 私が、どうして、この件でこんなに立腹しているか、というと佐賀市には佐賀市のよさがあって、それを追求すべきであるのに、昔の地方で乱立した「○○銀座」のように、21世紀になっても、いまだ東京的なものを追求する田舎もん根性が払拭できていないことと、東京のような世界でも希有な大都市でしか存在できないようなものを、佐賀できもできると考える無知蒙昧さ・・・これが地方を駄目にするからだ。地方の豊かさを将来の世代に残すために何をするべきか、を真剣に考えたら、こんな馬鹿な施策ができる訳がない。そして、地方の多様な豊かさこそが、日本という国の豊かさなのに、なぜ東京的な豊かさを地方で実現しようと考える。しかも、それは都市の生態系的なことを考えれば、出来ないことは火を見るより明らかなのに。
タグ:下北沢 佐賀
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