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ひたすら責任回避を図るトランプ氏を大統領として担ぐ大国アメリカ [トランプのアメリカ]

『日本人とインド人』の著者が、その本で次のように述べている。「日本人は危機が来ると、現状をどう改善するかより先に自らの責任回避と他人の責任追及を始める」。なかなか厳しい指摘だし、それなりにそういうところがあるかもしれないが、今のアメリカを見ていると、アメリカ人の方が、そういう点では遙かにそれに相当する人が多いかなと思われる。
 その代表格がトランプ大統領だ。最初は、「アメリカはコロナウィルス恐るに足らず」と言っていたのだが、徐々に増えていくと「中国の責任だ」と主張し始め、人工呼吸器が足りなくなってくると「オバマ政権が何もしなかったからだ」とうそぶき(実際はオバマのパンデミック対策チームをトランプ政権になって解散させた)、連邦政府が国家緊急事態宣言を出したにも関わらず、「州知事がその対策を考えるべきで連邦政府はチアリーダー」と責任回避を図る。この時期、記者から「大統領の責任をどう考える」と問われると、「何の責任も取らない(I take no responsibility)」と回答する。それから死者数が9万人にも届き、全世界中でも最も多くなった今となっては、「死者数や感染者数の数字が実態より多く報告されている」と難癖をつけ、CDC(Center for Disease Control and Prevention: アメリカ疾病予防管理センター)に、統計の取り方を見直せと指示している。さらに、自分への批判を逃れるために「オバマゲート」というオバマ大統領の不正をでっち上げしようとしている。何なんだ、この男は、と流石にもう呆れ果てるしかないのだが、ポイントはこのような責任転嫁男を、アメリカ人の半数近くが支持をしているという事実である。
 日本人も、責任転嫁をする傾向がないとは言わないが、トランプ政権とそれを支持するアメリカ人(問題の本質から目を背けて、誰かに言いがかりをする)には、その足もとにも及ばないかなとも考えたりする。

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