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4月20日、東京国際フォーラムの椎名林檎のコンサート [ロック音楽]

 東京国際フォーラムにて4月20日の椎名林檎のコンサートを観に行った。ひょっとしてレコ発、ということなので新しいアルバムが出るのかもしれないと思ったりしたが、結果的には新曲はなく、全てCDで既発表のものであった。レコ発、というのは『逆輸入〜航空局〜』のアルバム発表という意味だったのかもしれない。というのも、最新作である『逆輸入〜航空局〜』からの選曲が多かったからだ。
 さて、コンサートは3分にセットされた時計のカウントダウンによって始まった。最初の曲は、「人生は思い通り」。これは、「カーネーション」のシングルに入っていた曲で、おそらく知名度は相当、低い曲であろう。とはいえ、ほとんど捨て曲がない椎名林檎のレパートリーである。優れた映像とともに林檎ワールドに引き込まれる。そして「おいしい季節」(航空局)、「色恋沙汰」 (三文ゴシップ)と続き、「ギブス」(勝訴)。もう20年近く前につくった曲であるにも関わらず、まったく色褪せない。そして「意識」(カルキ)。「嘘つくなよ」の歌詞は、初めて聴いた時にも背筋が凍るような感じで怖かったけど、今でも相変わらず怖い。このロックのメロディーと日本語の歌詞をここまで融合して総合芸術として昇華させられるミュージシャンはそうそういない。彼女の類いまれな日本語能力を感じさせる名曲だ。その次は「JL005便で 」(日出処)と最近に戻ってきたかなと思ったら、「弁解ドビュッシー 」(勝訴)を演奏し始めた。いやあ、凄い曲だ。というか、椎名林檎は本当に器用なので歌謡曲、ジャズ、ハード・ロックといろいろな分野にまたがるアレンジ調の曲をつくれてしまうが、本質は「弁解ドビュッシー 」のようなパンク・ロックなんじゃないか、と思ったりもする。
 そして、「少女ロボット」 (航空局)。これは、東京事変バージョンではなく、航空局に入っているともさかりえバージョン。そして、また昔に戻って「浴室」(勝訴)。と思ったら、航空局から心中曲2曲(「薄ら氷心中」、「暗夜の心中立て」)。ピアフの「枯葉」カバーを挟んで「眩暈」。これは、「ここでキスして」のシングルに入っていた曲で、隠れた名曲という位置づけであると思われるが、まさか今日、ここで聞けるとは思わなかった。ちょっと嬉しくなる。
 さらに「おとなの掟」、「重金属製の女」、「静かなる逆襲  」、「華麗なる逆襲」、「孤独のあかつき」、「自由へ道連れ」、「人生は夢だらけ」と『航空局』と 『日出処』という最新アルバム2枚からの選曲で、一応、コンサートは終了。この間、MCはほとんど無し。ひたすら演奏を続けるといった格好。ある意味、相当、格好はいい。
 随分と時間を空けた後、アンコール。まあ、アンコールをしない訳はないと思ったが、周りの客は拍手をしないものも多く、ちょっと最低限のマナーというか礼儀ぐらい守れよ、と心の中でちょっと怒る。
 さて、アンコールでも挨拶をしたのは、ギターで林檎は一切、しゃべらない。一曲目はなんと「丸の内サディスティック」。「丸の内サディスティック」は、以前は、東京事変でもほとんどのライブで演奏されていたと思うのだが、デビュー10周年記念の林檎エキスポ以降、東京事変の解散コンサートの最終日である武道館公演を除くと演奏していなかったと思うので(少なくとも私は聞いたことがなかった)、これは本当、個人的には嬉しい。そして、「NIPPON」、「野生の同盟」で林檎のMCがほとんどなかったコンサートは終わったのであった。

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