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「ダイレクトに風が当たる」というニュース・レポーターの発言に違和感を覚える [英語関連]

 家内がテレビニュースを観ていたので、たまたまちょっと私も一緒に観た。天気予報の番組のようだったが、そこで現地にいたレポーターが「ダイレクトに風が当たるので実際の気温より寒く感じます」と発言したので、ちょっと違和感を覚えた。
 ダイレクトはdirectの日本語読みであるが、アメリカ英語であれば、それはディレクトになる。実際、この言葉から派生したdirectorはディレクターと日本ではアメリカ英語読みをしている。しかし、じゃあ、directというのをダイレクトと読むのは間違いかというと、そうではない。なぜなら、イギリス英語であれば、ディレクトと書くよりもダイレクト(レにアクセント)と書いた方が実際の発音に近いからだ。ちなみに、イギリス英語だとdirectorはダイレクターと表記した方が近い発音になる。
 なぜ、このニュース・レポーターの発言に違和感を覚えたのかというと、日本人はディレクターというカタカナ語からも分かるように、directはアメリカ英語読みをしているのが慣習であると思うからだ。Directはダイレクトというイギリス英語で発音し、directorはディレクターというアメリカ英語で発音するというような混在は、外国語として英語をカタカナ表記する日本語という立場からは明確にして、間違った使い方をさせないようにする方がいいと考える。というか、そういうことも出来ないのであれば、発音問題とかアクセント問題を入試問題に出す資格はないと思う。
 まあ、そんなに事を大袈裟にする気持ちもないのだが、全般的に、英語教育に関して、日本は非常に適当であり、問題意識も希薄であると思う。英語が必要であると声高に謳っていても、そういう当人の英語がいい加減であるから、これはトランプ政権のように馬鹿げた事態であるな、と私は思っているのだ。このニュース・レポーターのダイレクト発言は、まさに、この適当英語が跋扈している日本を象徴しているような印象を受けたので、ちょっと書かせてもらった。というか、「直接、風が当たるので実際の気温より寒く感じます」となぜ、言えないのだろうか。よくよく考えたら、ここでドイツ語でdirekt(この場合の発音はアメリカ英語と同じディレクト)とか、スペイン語でdirecto(この場合もデイレクトですね)とかは絶対、言わないので、このレポーターはダイレクトが日本語化している英語であると捉えているから使ったのであろう。そう考えると、やっぱり問題だ。こういうのは、五月蠅いかもしれないがしっかりと整理すべきことだと思われる。

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