「規制」を変えれば電気も足りる [書評]
もと経産省の役人が、日本を駄目にする役所がつくる「馬鹿なルール」を多面的に紹介する。日本がなぜ迷走するのか、なぜ非合理的なことが罷り通るのか。その根源的な背景がよく分かる。日本人であれば、是非とも一読をお勧めする。目から鱗が落ちるとは、まさにこの新書の読後感を表現している言葉である。それにしても、本当、お役人は何で仕事をしているのであろうか?。いらない規制で雁字搦めにしつつ、規制すべきことはまったく規制されていない、というこの三流国に果たして未来はあるのか。ちょっと暗くはなるが、どこを改善すべきか、ということも見えてくる。トンネルの先の光はわずかではあるが、見えない訳ではない。必読である。