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東京と地方の大きな格差は寿司屋の質である。 [地域興し]

島根県の浜田市に学会を訪れる。私の発表は午後の遅い時間、空港に着いたのがお昼過ぎ、ということで浜田市で昼食を取ることにした。こういう時に、本当に役立つのが食べログである。ということで食べログでチェックすると、なかなか評価の高いお寿司屋さんを見つけた。昨晩もお寿司だったので、ちょっと連チャンはなあ、と思ったりもしたが、比較するにはいいタイミングかと思い、この店に入った。ランチ・メニューで「季節のちらし寿司」(税込み1510円)を注文する。ちょっと東京の感覚だと1.5倍は高い。しかし、「季節」と書いているので旬のもの、場合によってはノドグロぐらいもついてくるかな、とノドグロの季節がいつか分かっていない私は勝手に甘い期待を抱く。
 さて、出てきたちらし寿司は、鯖、イカ、まぐろ、海老(甘エビではない)、いくら、さんまなど、どこが「季節」か分からない定番もの(さんまが季節もの?)だらけであり、まったく浜田のオーセンティシティが感じられるようなものではなかった。そして味は今ひとつ。これは、本当に最近、地方の寿司屋さんに入って感じるところだが、あきらかに東京と地方とでは寿司のクオリティに驚くほどの差があるのだ。もちろん、東京の方が美味しい。しかも、東京の方が安い。お寿司屋を食べ比べると、本当、この点こそ東京と地方との格差ではないか、と痛烈に感じさせられる。三ヶ月前に境港に行った時もそう思った。北海道や富山、鹿児島とかだと、まあ、東京でも行くかな、というぐらいのレベルのお寿司屋さんがないわけではないが、それでも東京のお寿司屋さんの方がコスパでは秀でている。それが、浜田や境港ぐらいの規模の都市だと、もう惨敗であり、おそらく東京にあったら閑古鳥が鳴くであろうといったお寿司屋さんが地元では名店で鳴らしていたりする。ちなみに、浜田も境港のお寿司屋さんも食べログでの評価は3.5以上である。私は3より高い点はとてもじゃないがつけられない。
 このような状況から推察されるのは、地方都市はグローバル経済下で競争するという覚悟のようなものが欠如しているのではないだろうか、ということである。私は地方が消滅するとは思わないが、地方の人が思っているよりも、遙かに東京と地方との差は拡大しているような気がする。それが、お寿司であるということに気づいている人はまだ多くはないだろうが。

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