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アイスランドで学んだアイスランドの現代事情 [グローバルな問題]

アイスランドでは現地の人とほとんど会話をする機会がなかった。ということで、最終日に知り合いのアイスランド人と話をしたことで、随分と新しい知識を得ることができた。というか、そもそもアイスランドのことはほとんど知らないので、聞くことはすべて新しいのだが、下記の点について簡単に記させてもらう。
1) アイスランドの観光客が増加したのは、2008年9月のアイスランド経済危機以降である。
2) アイスランドは移民が増えているが、特に多いのはポーランド系である。
3) イケアやコストコなど、国際的な物流業者が進出していて、地元の商店は大打撃を受けている
4) 最大のレイキャビクでさえ、人口は12万人しか過ぎないが、郊外へのスプロール開発が進んでいる
5) アイスランドの若い人は、どうもオスロに行く人が多いらしい。
6) 冬はそれほど寒くはないが、風は酷いらしい

1) アイスランドの海外からの観光客は増加の一途である。これは2008年9月のアシスランド経済危機で、アイスランド・クローナがユーロに対して暴落し、観光客にとってはお得感があったからというのがきっかけだが、さらに2010年のエイヤフィヤトラヨークトルの噴火がアイスランドの知名度を高めたからのようだ。それまでは、ヨーロッパの人もあまりアイスランドを知らなかったし、関心もなかったのだが、エイヤフィヤトラヨークトルの噴火によって多くのヨーロッパの航空便が休航したこともあって、大西洋に浮かぶ火の国が注目された。それとお得感で、アイスランドに行く人が増えたのであれば、まさに災い転じて福となす、である。人間万事塞翁が馬という言葉も浮かぶ。私は、このブログでも壇蜜を使用した宮城県の広報PRに苦情を言ったりしたが、確かに悪いイメージでもとりあえず知名度を向上させるというのは効果があるのかもしれない。もちろん、宮城県は税金を使ってそういうことをしているのに対して、アイスランドは一円も使っていないのではあるが。
2) アイスランドは経済が好調のこともあり、移民が増えているのだが、その中でもポーランド系の移民が多いそうである。なぜ、ポーランド人はアイスランドを目指すのか。まったく、その背景は分からないが、そういう現象が起きているそうだ。ちなみに、この話をしてくれた知人のアイスランド人は、ポーランド人はとても働き者で好ましい、との感想を述べていた。
3) レイキャビクの郊外では、コストコやイケアなどが立地している。人口12万、大都市圏でも人口22万程度の都市で、こんなものが立地して大丈夫なのかとの印象を受けたが、実際はあまり大丈夫ではないようで、どうも地元商店の30%ぐらいが閉店してしまったそうだ。アイスランドのような小国で、市場規模も小さいところで、このような大規模小売店(卸売店)の進出はまさに地域経済に壊滅的なダメージを与えてしまうのではないか。ちょっと気になるし、関心を覚えた。
4) 3)と関連することだが、レイキャビクでは郊外開発が進んでおり、まさに槌の音が響き渡っている印象だ。もちろん、ウォーターフロントの都心部も再開発中なので、都市全体で開発が進んでいるのだが、まだ人口規模が小さく、人口密度も低いのに郊外開発が進んでいるのは、若干、マクロでの都市計画的なビジョンが欠けているような印象を受ける。ただ、人口は少ないが週日の午前8時頃は、もう道路はラッシュで混んでいた。公共交通を導入し、ある程度、都市をコンパクト化することを検討する時期になっているのかもしれない。
5) 若い人が大都市を志向するというのは、全世界的にみられている現象である。日本人の若者は東京を目指すし、イギリスの若者もロンドンを目指す。フランスの若者はパリである。連邦制国家であると、この行き先は多様化して、アメリカの若者は必ずしもニューヨークを目指さないし、ドイツの若者はあまりベルリンを目指さない。とはいえ、大都市を目指すという傾向はある。さて、アイスランドには大都市がない。一番、大きい都市はレイキャビクであるがあまりにも小さい。若者には不満であろう。この若者の大都市志向に応えてくれる都市はどこなのか、という質問をすると、どうもオスロらしい。これは、カンボジア人やラオス人がバンコクを目指すというのに似ているのだろうか。アイスランド語とノルウェー語は非常に似ているらしいので、そういう点でも敷居が低いのであろう。ただ、そのままノルウェーなどの海外に居着くのではなく、結構、帰国するそうだ。
6) アイスランドは北緯66度であり、大変冬が寒い印象を受けるが、実際はそれほど寒くはないそうだ。同緯度のノルウェーなどよりはずっと温かいそうであるし、ケッペンの気候区分では西岸海洋性気候に属すそうだ。本当かいな。今日(8月21日)の朝の気温は9度だったのだが。

 ということで4日間(実施的には4泊3日なので3日間)のアイスランド滞在であったが、いろいろと刺激が多かった。再訪できる機会があるか不明だが、訪れる前より遙かにちょっと気になる存在になったのは確かである。物価が高いのが問題ではあるが。

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(レイキャビクの街並みの写真。あまり本文とは関係がありませんが)
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