安達太良山(日本百名山25座登頂) [日本百名山]
安達太良山に登る。その前日にゼミの卒業生達と磐梯山に登る予定だったので、安達太良山の麓の岳温泉の宿を予約し、一挙に二つの山を登頂しようと目論んでいた。ただ、磐梯山は雨の予報であり、行く直前にキャンセルした。実際、当日は、午前中は土砂降りの雨だったようで行かなくて正解だったのだが、私は宿を予約していたこともあり、一人で夕方に岳温泉に向かった。17時まで大学で仕事をし、そこから東北新幹線で郡山に向かい、郡山でレンタカーをして岳温泉には21時ちょっと前に着いた。
予約をした旅館は、山小屋に毛が生えたようなものをイメージしていたのだが、大規模で豪華な温泉旅館であった。ちょっと外した気分ではある。
翌日は8時30分に始発のゴンドラに乗ることを計画する。これだと登山時に1時間30分は節約できるからだ。ということで7時に朝食を取り、8時過ぎにチェックアウトをしてゴンドラ駅に向かう。旅館から奥岳のゴンドラ駅までは自動車で10分ほどであった。奥岳には広大な駐車場があった。さて、しかし、なんとゴンドラは強風で運行中止であった。しばらく待ったら運行が再開されるかもしれないと思ったが、受付には誰もいないので奥岳から登山を開始する。山頂は雲で見えなかったが、それまでのルートははっきりと見える。
登山開始は8:45。30分ほどスキー場のゲレンデを登っていく。そして、ゲレンデのリフトの降り口から急坂になる。昨日の雨のせいか、道は泥濘んでいて極めて歩きにくい。薬師岳にはおよそ1時間ほどで着いたが、そこまでのルートは水たまりや泥濘みのせいで、まったく快適ではない楽しくない登山であった。というか、もう少し、登山道を整備できないものか。自動車が走る道路ばかりを不必要に整備し続けるのではなく、こういう登山道にも少しは投資をするべきであろう。そうでなくても、百名山は潜在的には観光資源としてのポテンシャルが高い。登山道をしっかりと整備すれば、登山が快適になり、内外の観光客が増えるであろう。そして、高齢化が進む中、登山が多くなされるようになれば高齢者も元気になり、医療福祉に振り向けられる税金が減るのではないだろうか。などとぶつぶつ考えながら、高度を上げていった。
薬師岳はゴンドラの上部駅がそばにあり、そこから二本松市方面の展望は素晴らしかった。ただ、安達太良山の方はなんか禍々しい雲が覆っている。この薬師岳には、高村光太郎夫人である高村智恵子の「この上の空がほんとうの空です」という一句の碑があるのだが、上の空はグレーの陰鬱な雲に覆われていた。薬師岳からはゴンドラの駅からの登山道と合流し、そこからは素晴らしく歩きやすい木道が続く。
さらに1時間ほど歩くと、礫が続く急坂になり、雲の中に入り、視界は悪くなる。頭上をもの凄い勢いで風が吹き荒れ、ちょっと恐怖さえ覚える。そして、そこから数分で安達太良山の頂上のでっぱりの手前まで来る。安達太良山の頂上は乳首と呼ばれているそうだが、確かにそのような形状をしている。ただ、この最後の部分はなかなかの崖で、しっかりと三点支持の要領で登っていく。頂上に着いたのは10時55分。360度の素晴らしい展望ということだが、まったく何も見えない。そして、下から吹き上げる凄まじい風。ということでそそくさと下山を始める。先日の大山では上りが調子よかったので、いい気になって下ったら膝を痛めたので、今回はいい気になる気持ちを抑えてゆっくりと降りていく。11時40分には薬師岳に戻る。そして、泥濘みだらけの登山道を下山していく。上りよりさらに、その泥濘みに不快な気持ちを抱く。泥濘みのせいか、羽虫のような虫も多く、本当に鬱陶しい。初めての百名山でここを登ったら、登山を今のようにしていなかったかもしれないとさえ思う。ただ、つまらない私の気持ちをなだめるかのように、シャクナゲなどの花が目を楽しませてくれる。この野生植物は安達太良山の魅力かもしれない。
そして登山口に着いたのが12時54分。ほぼ4時間ちょっとで往復することができた。とはいえ、ゴンドラが運転しているなら、是非ともゴンドラを使うべきだと思う。登山口から薬師岳までのルートにはまったくの魅力はなかった。
ということで、25座目の百名山登頂になったのだが、おもに天気のせいではあったが最も今ひとつな登山であった。ただ膝は痛くない。ということで、登山口にあった安達太良渓谷自然遊歩道というのがあったの歩いてみた。そしたら、これが安達太良登山よりも遙かに自然美に溢れて、また登山道もしっかりと整備されていたものであった。西沢渓谷ほどではないが、これだけ簡単にアプローチできることを考えると、これはなかなか素晴らしい渓谷美である。ということで、ちょっとささくれていた私の気持ちは随分と慰められた。レンタカーに戻ってエンジンを入れたら雨が降ってきた。

<ゴンドラは運行休止。これで往復2時間以上は余計にかかることになった>

<スタート地点はスキー場>


<ひどい泥濘みの中を登っていく>

<薬師岳からは二本松市方面の素晴らしい展望が得られるが、この登山で唯一、雄大な景観が楽しめたのはここだけであった>

<薬師岳の碑>

<高村智恵子の句>

<薬師岳からしばらくはしっかりと整備された快適な登山道を登っていく>

<山頂に近づくと坂も急になる>

<乳首とよばれる山頂の下にまでくる>

<山頂>

<山頂からの展望は皆無>

<下りの泥濘み。足を滑らせ、尻餅をつく>






<ささくれる私の気持ちを慰めてくれたのは、野生の花々であった>




<なんだかなあ、と言う私の思いを吹き飛ばしてくれたあだたら渓谷自然遊歩道の素晴らしい渓谷美>
予約をした旅館は、山小屋に毛が生えたようなものをイメージしていたのだが、大規模で豪華な温泉旅館であった。ちょっと外した気分ではある。
翌日は8時30分に始発のゴンドラに乗ることを計画する。これだと登山時に1時間30分は節約できるからだ。ということで7時に朝食を取り、8時過ぎにチェックアウトをしてゴンドラ駅に向かう。旅館から奥岳のゴンドラ駅までは自動車で10分ほどであった。奥岳には広大な駐車場があった。さて、しかし、なんとゴンドラは強風で運行中止であった。しばらく待ったら運行が再開されるかもしれないと思ったが、受付には誰もいないので奥岳から登山を開始する。山頂は雲で見えなかったが、それまでのルートははっきりと見える。
登山開始は8:45。30分ほどスキー場のゲレンデを登っていく。そして、ゲレンデのリフトの降り口から急坂になる。昨日の雨のせいか、道は泥濘んでいて極めて歩きにくい。薬師岳にはおよそ1時間ほどで着いたが、そこまでのルートは水たまりや泥濘みのせいで、まったく快適ではない楽しくない登山であった。というか、もう少し、登山道を整備できないものか。自動車が走る道路ばかりを不必要に整備し続けるのではなく、こういう登山道にも少しは投資をするべきであろう。そうでなくても、百名山は潜在的には観光資源としてのポテンシャルが高い。登山道をしっかりと整備すれば、登山が快適になり、内外の観光客が増えるであろう。そして、高齢化が進む中、登山が多くなされるようになれば高齢者も元気になり、医療福祉に振り向けられる税金が減るのではないだろうか。などとぶつぶつ考えながら、高度を上げていった。
薬師岳はゴンドラの上部駅がそばにあり、そこから二本松市方面の展望は素晴らしかった。ただ、安達太良山の方はなんか禍々しい雲が覆っている。この薬師岳には、高村光太郎夫人である高村智恵子の「この上の空がほんとうの空です」という一句の碑があるのだが、上の空はグレーの陰鬱な雲に覆われていた。薬師岳からはゴンドラの駅からの登山道と合流し、そこからは素晴らしく歩きやすい木道が続く。
さらに1時間ほど歩くと、礫が続く急坂になり、雲の中に入り、視界は悪くなる。頭上をもの凄い勢いで風が吹き荒れ、ちょっと恐怖さえ覚える。そして、そこから数分で安達太良山の頂上のでっぱりの手前まで来る。安達太良山の頂上は乳首と呼ばれているそうだが、確かにそのような形状をしている。ただ、この最後の部分はなかなかの崖で、しっかりと三点支持の要領で登っていく。頂上に着いたのは10時55分。360度の素晴らしい展望ということだが、まったく何も見えない。そして、下から吹き上げる凄まじい風。ということでそそくさと下山を始める。先日の大山では上りが調子よかったので、いい気になって下ったら膝を痛めたので、今回はいい気になる気持ちを抑えてゆっくりと降りていく。11時40分には薬師岳に戻る。そして、泥濘みだらけの登山道を下山していく。上りよりさらに、その泥濘みに不快な気持ちを抱く。泥濘みのせいか、羽虫のような虫も多く、本当に鬱陶しい。初めての百名山でここを登ったら、登山を今のようにしていなかったかもしれないとさえ思う。ただ、つまらない私の気持ちをなだめるかのように、シャクナゲなどの花が目を楽しませてくれる。この野生植物は安達太良山の魅力かもしれない。
そして登山口に着いたのが12時54分。ほぼ4時間ちょっとで往復することができた。とはいえ、ゴンドラが運転しているなら、是非ともゴンドラを使うべきだと思う。登山口から薬師岳までのルートにはまったくの魅力はなかった。
ということで、25座目の百名山登頂になったのだが、おもに天気のせいではあったが最も今ひとつな登山であった。ただ膝は痛くない。ということで、登山口にあった安達太良渓谷自然遊歩道というのがあったの歩いてみた。そしたら、これが安達太良登山よりも遙かに自然美に溢れて、また登山道もしっかりと整備されていたものであった。西沢渓谷ほどではないが、これだけ簡単にアプローチできることを考えると、これはなかなか素晴らしい渓谷美である。ということで、ちょっとささくれていた私の気持ちは随分と慰められた。レンタカーに戻ってエンジンを入れたら雨が降ってきた。

<ゴンドラは運行休止。これで往復2時間以上は余計にかかることになった>

<スタート地点はスキー場>


<ひどい泥濘みの中を登っていく>

<薬師岳からは二本松市方面の素晴らしい展望が得られるが、この登山で唯一、雄大な景観が楽しめたのはここだけであった>

<薬師岳の碑>

<高村智恵子の句>

<薬師岳からしばらくはしっかりと整備された快適な登山道を登っていく>

<山頂に近づくと坂も急になる>

<乳首とよばれる山頂の下にまでくる>

<山頂>

<山頂からの展望は皆無>

<下りの泥濘み。足を滑らせ、尻餅をつく>






<ささくれる私の気持ちを慰めてくれたのは、野生の花々であった>




<なんだかなあ、と言う私の思いを吹き飛ばしてくれたあだたら渓谷自然遊歩道の素晴らしい渓谷美>