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両神山(日本百名山登頂23座) [日本百名山]

 埼玉県の奥秩父山塊にある両神山に行く。埼玉県には百名山が3つあるが、そのうち2つは県境にある。県境ではなく、すべて埼玉県内にある百名山は両神山だけである。そういった点からも、両神山は「埼玉県の山」というシンボル的な意味合いも有する山であると思う。
 5月中旬の土曜日、友人の車に乗せてもらい都立大学の家を13時に出た。花園インターチェンジを経由して両神山荘に着いたのはほぼ16時。3時間で着いてしまうので近いものである。早い風呂に入り、夕食は18時。食事は思いの外、豪勢で地の物が中心で鮎以外はすべて精進料理のようなベジタリアン志向であったが、好感が持てる。その後、部屋で多少、友人との旧交を温め、19時には寝る。起きたのは1時30分で、ちょっと早すぎだが、睡眠時間は確保している。ただし、この山荘はソフトバンクが繋がらないので、時間は持て余す。
 布団を上げたのは4時30分。登山準備を開始し、パッキングが終了したのは5時15分。朝食は5時20分過ぎには準備されており、チェック・アウトを済ませ、昨晩お願いした昼食(500円)を受け取り、登山を開始したのは6時。ここまでは予定通りである。両神山は山岳信仰の霊峰である。というのが、登山口を上がって5分ぐらい経って鳥居をくぐらせられることで改めて思い出す。登山道には多くの石仏や石塔が置かれており、つい最近、設置されたと思しきものもあった。天気は曇りで、小雨がたまにぱらつく感じではあるが、レインコートを着るほどではない。登山道は急峻な谷の間を縫うように行く。道は狭く、ちょっと油断をすると滑落する危険さえある。行きはともかく、疲労が溜まった帰りには気をつけないといけないであろう。
 会所という休憩所は6時35分に到着。それからは、渓流を徒渉しながら高度を上げていく。昨日までの雨で登山道は泥濘んでいる。上りはともかく下りはちょっと大変であろう。特に展望がない谷をずっと歩いて行くがブナやもみじなどからなる落葉樹林の森は美しく心も落ち着く。途中、いくつか鎖場があるが、滑りやすい岩に設置されており、どちらかというと上りではなく下りようである。8時30分頃に清滝小屋にようやく着く。ほぼコースタイム通りではある。ここのトイレは相当、清潔であり、登山者にとっては有り難い。
 さて、ここからは急登が尾根に出るまで続く。鎖が大変というよりかは、泥濘みが難しい。つりそうな感じになったので、ちょっと休んで身体をほぐす。なかなか厳しい坂が続くが、どうにか両神神社には9時30分頃に着く。そこから尾根まで一挙に登ると、両神山頂は目前である。ここでストックをリュックにしまい込み、最後の鎖場。ロック・クラミングのような岩場を登るが、それほど難しくはなかった。山頂に着いたのはほぼ10時。両神山頂からは素晴らしい展望が得られるという話だったが、我々は白いガスしか見えなかった。とはいえ、雨が降らなかったことは不幸中の幸いだ。また、両神山はアカヤシオツツジが有名であるが、ちょっと満開には早かったが頂上でもこれらの可憐な花を見ることができた。昼食を食べるにはちょっとスペースが狭いことと、まだお腹も空いていないので、そのまま一挙に清滝山荘まで下る。この時、気をつけたにも関わらず泥濘みに足を取られ、尻餅をつく。この泥濘みを下るということで慎重になったこともあり、下りはコースタイムを大幅に上回り、下山したのは14時ちょっと前であった。
 曇っていたために展望が得られなかったこと、また登山道が泥濘んでいて歩きにくかったなどの問題もあったが、奥秩父の大自然を体験できたことは意義のあることであった。機会があれば再びチャレンジしたいとも思わせられたが、まだ登っていない名山が多いので、それは先のことになるかもしれない。

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(朝霧の中の両神山登山口周辺)

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(両神山荘。山小屋ではなく民宿でした)

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(清滝山荘までは、渓流に沿って谷を登っていく)

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(美しいブナ林)

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(山頂はあいにくガスで素晴らしいといわれる展望はまったく得られませんでした)

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(山頂でのアカヤシオツツジ)
タグ:両神山
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