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エアフルトからイエナ、ゲラの鉄道路線は非電化である [ドイツ便り]

 その昔、というか2002年以降であるが、ライプツィヒからフランクフルトまでICEに乗るとGera、Jena、Erfurtという都市を通っていた記憶がある。しかし、今ではGeraもJenaも通らない。これは、ライプツィヒからエアフルトへとICEの直行便が完成したからである。
 今回、エアフルトに滞在しつつ、これまで訪れたことがなかった縮小都市を視察しようと考え、プラウエンとツビッカウに行くことにした。両方の都市とも、エアフルトからだとJenaとGeraを通る。そこで気づいたことだが、ErfurtからJena、Geraを通る路線は未だ非電化であるということだ。Jenaはそれでも電化の路線が一部あったが(これは、おそらくライプツィッヒからHofを通ってニュンベルク、ミュンヘンへと行く路線であると思われる)、Geraに関してはすべての路線が非電化であった。
 現在、ベルリンとミュンヘンを結ぶルートはHofを通り、ライプツィヒを抜けるのが主流であるが、ライプツィヒではなくハレ、エアフルトを抜けるICE専用路線が工事中である。これが出来るとJenaの位置づけが下がり、Erfurtの重要性、拠点性がさらに高まるであろう。
 このように高速鉄道、地域鉄道のネットワークが、東西ドイツが合併してから大きく変化している。また、これらの社会基盤は一朝一夕で出来ないので、一部、具体化したところは大きな変化をみているが、そうでないところは、まだその影響が発現されていない。例えば、ハレは統一直後こそ、ハブ的機能のほとんどをライプツィヒに持って行かれたが、新しいICE路線ができるとむしろ有利になる。一喜一憂出来ないし、短期的にその効果を評価しても拙速の誹りを免れない。
 さて、旧東ドイツにおける、これらの鉄道ネットワークの変化による勝ち組はどこであろうか。すぐ浮かぶのがチューリンゲン州都のエアフルトである。そして、ICEの新路線ができるとどうなるかは不明だが、これまではライプツィヒ。負け組としては、圧倒的にゲラであろう。そしてイエナか。またデッサウは完全にルートから外れた。これもビフォア・アフターは不明だが、現状ではまったくネットワークから外れている感じである。あとケムニッツ、ツヴィカウ、プラウエン、ズールといった都市はその規模に比して、鉄道サービスが劣悪のような印象を受ける。あと大きな都市でいえばマグデブルクか。
 ドイツの都市は人口規模が同じような都市が多いので、鉄道ネットワークに乗るか、反るかで大きな違いが生じるかどうかを検証するのにはうってつけだと思う。そして、それから得られる知見は、どんどんローカル線を廃線にしている日本においても、そのマイナスの影響を探るうえでの参考になるであろう。

タグ:鉄道 ドイツ
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