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ドイツの肉屋 [B級グルメ雑感]

 エアフルト大学の先生が、自分は留守にしているのでアパートを使っていいよ、と言われたので遠慮せずに使わせてもらっている。単身世帯向けで1Kの部屋であるが寝室や浴室が広いので空間的には贅沢な印象を受ける。このアパートはエアフルトの北、ドーム・プラッツから歩いて10分ぐらいのところにある。さて、朝起きて朝食を取りに町中に出る。エアフルトはチューリンゲン州の州都であり、チューリンゲンといえばソーセージである。そこで、チューリンゲン・ヴルストと看板を掲げていた店に入ったら、そこはレストランではなく肉屋であった。ドイツの肉屋は、しかし、そこで簡単な料理も提供する。ということで、そのままそこで食べることにした。注文したのはグーラッシュで、これはジャガイモとグレイビー・ソースに肉が煮込まれたものという感じで、いかにも一般庶民が食べるような料理であったが、まあ悪くはなかった。これで5ユーロ50セントである。
 ドイツは肉屋が儲かる。赤いフェラーリはドイツでは肉屋の車とも言われるのだ、と誰かに教えてもらったこともあり、本当かよ、とそのときは半信半疑というか信じてもいなかったが、実際、ドイツに住んだら、本当に肉屋が赤いフェラーリに乗っていた。これは、肉屋が儲かるからだ。ドイツで販売する肉は保存料をほとんど使えないので、すぐ腐る。したがって、頻繁に買わなくてはならず、結果、スーパーとかで買う人は多くなく、肉屋で買うのだ。私が住んでいたデュッセルドルフでもそうだったが、エアフルトの肉屋も繁盛していた。ちょっとしたカフェ的なコミュニティのハブになっている気もする。日本は生鮮三品の店が商店街からほとんど消えかけているが、このような店が商店街にあると、それらを核として、商店街がコミュニティのハブになれるのだ。昔は、日本の商店街はその人口密度の高さや自動車の依存度の低さなどから、ドイツの商店街よりさらに活力を有していたにも関わらず、現在はドイツのように元気な商店街は本当、東京や大阪などの大都市だけになってしまっている。ドイツは人口20万程度の都市でも商店街が元気である。そして、商店街が豊かな都市の方が、遙かに人々の生活も豊かであると思われる。

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