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トリノ [地球探訪記]

 生まれて初めてトリノに行く。といってもミラノからの日帰りである。しかも、いわゆる新幹線にはお金がもったいなくて乗らなかったので14時について17時に帰るという実質3時間した過ごすことはできなかった。しかし、それでも一度も行ったことがないのと、3時間でも行ったことがあるのとでは、その都市の理解が全然、違ってくる。百聞は一見にしかず、である。さて、3時間という短い時間をどこで過ごすのかというのは難しい問題であったが、私は「馬鹿は高いところが好き」ではないが、都市を一望できるところにとりあえず行き、都市の構造などを知りたがる傾向があるので、モーレ・アントネッリアーナへ行くことにした。
 モーレ・アントネッリアーナは1889年に完成した建物で、建設時はヨーロッパで最も高い建物であった(その後、エッフェル塔に抜かれる)。ドーム型の屋根の頂上までの高さは121メートル、さらに尖塔の上までだと167メートルもある。この建物は、建設当時はシナゴーグとなる筈だったが、そのようには使われずに展示場として1990年代まで使われ、2000年には国立映画博物館となった。この屋根の頂上にはエレベーターで行けるのだが、このエレベーターは博物館の中にある透明の筒を上がっていく。これは博物館内にいる人からすれば、なかなかの光景だ。また、エレベーターに乗っている方もちょっと怖い。高所恐怖症の人はあまり乗らない方がいいかもしれない。
 さて、このモーレ・アントネッリアーナからは360度の展望が得られるのであるが、天気がよかったこともあり、素晴らしい絶景を眺めることができた。トリノは冬季オリンピックを開催したことからも推察されるように、すぐそばにアルプスの雪山が聳え立っている。ここからは、そのような雪山を背景として都市がつくられていることがよく分かる。
 その後、国立映画博物館に行き、その展示をみたが、これもなかなか興味深い博物館であった。資料も購入したが、この国立映画博物館はほとんど個人の情熱でつくられたことを知る。こういう個人の情熱が都市を特別なものにするのだな、ということを認識した(これに関しては、後日、原稿にまとめたいと考えている)。
 3時間しか滞在時間がなかったので、モーレ・アントネッリアーナの屋上とその建物内にある博物館に行ってタイムオーバーになってしまったが、なかなか有効な時間を過ごせた。

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(モーレ・アントネッリアーナはトリノで最も高い建物である)

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(モーレ・アントネッリアーナの展望台には、博物館内を透明な筒の中を通るエレベーターで登る)

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(モーレ・アントネッリアーナの屋上からは雪を被っているアルプスの素晴らしい山々がみえる)
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