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クリチバでは市長の選挙戦が始まった [クリチバ]

 クリチバでは8月18日から市長の選挙戦が始まった。有力候補は現職の市長を含めて6名ほどいる。現職の市長であるフルエ氏は、二代目市長であり、レルネルさんの後援も受けたにも関わらず、レルネル的な都市づくりをなかなか行えずに、国の政権与党である労働党に随分と振り回されてきて、彼に期待した人達を大きく裏切ってきた。彼自信には悪気はないのだろうが、力がなさすぎるという評判のようだ。
 もう一人、私が興味をもっている候補は元市長のラファエル・グレカ氏である。「知識の灯台」や移民をコンセプトとした公園をつくるなど、93年〜96年までレルネル氏を引き継いで市長を務めた時には高い評価を得ていた。当時の彼の口癖は「クリチバの市長は最高の仕事であるので、私は金をもらわずに払うべきだ」というものであった。その後、彼は連邦政府の観光大臣にまでなるが、ある時、その師でもあるレルネル氏に反旗を翻し、レルネル氏のライバルであり、元クリチバ市長でその後、連邦議員となったヘキオン氏へ寝返ったことで、多くの支持者を失望させた。その彼が。「元のクリチバに戻そう」というキャンペーンでクリチバ市長に返り咲こうとしている。彼は昔の政治的裏切りをしている中高年層からは票を集めるのは難しいと思われているが、そのようなことを知らない若い世代からは支持を得る可能性もある。レジュメは申し分ないし、さらにヘキオン氏と同様に口が上手い。
 また、レルネル・ファンとして注目したいのがネー・レポレヴォスト氏である。彼は、以前、レルネル氏が州知事時代に、パラナ州の観光局長を務めたりしており、現在はパラナ州の議員である。その彼も「元のクリチバを戻そう」というのがキャンペーンのコピーである。彼を強く推しているのは、フルエ氏のライバルであるハチーニョスである。ハチーニョスは、前回の市長選挙でフルエ氏と決選投票をした相手である。
 残りの3名だが、マリア・ヴィクトリアは大きな政党のPP(ぺーぺー)であり、今の副知事(母親)の娘であり、父親の連邦政府の保険大臣であるなど名家の出身である。そして、フィーリョ・ヘキオンはあの元市長であり、レルネル氏の宿敵であるヘキオン氏の息子である。タデゥ・ヴェネーリ氏はPT(ぺーテー)のパラナ州の議員である。この3名が当選すると、都市計画的には面白くなく、私としてもクリチバへの興味が削がれる。
 選挙は10月上旬、誰も過半数がとれなかった場合は、1ヶ月後あとぐらいに上位2人で決選投票をする。私は個人的には、東京都知事選の次ぐらいにこの選挙結果が気になっている。

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