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雲丹を求めて羅臼を彷徨い、葡萄海老を食す [地域興し]

 知床半島に来ている。知床半島だと羅臼雲丹が美味しいようだ。ということで、ウトロ側に宿泊していたのだが、知床峠を越えて羅臼の漁港まで車で行く。しかし、漁港ではどうも素人は一切、購入ができないようだ。ということで、漁港で働いている職員と覚しき人にどこで上手い雲丹が得られるかと聞くと、羅臼での雲丹の漁期は1月〜6月でもう終わった、ということで、塩水雲丹は羅臼では手に入らないことが分かった。この時期だと、利尻がいいね、と言われたのだが、まさか利尻に行く訳にもいかない。明礬が入った通常の板うにであれば、それほど拘る必要もない。それでは他に、どこで美味しい地元の魚が食べられるかと尋ねると、道の駅の知床食堂でぶどう海老と時鮭(ときしらず)を食べるといいんじゃないの、とアドバイスしてくれたので早速、そこに向かう。
 道の駅は、もう風情がまったくない、デザインセンス皆無の建物であった。一階は、魚売り場。カニと昆布が販売されている。カニは高いものだと1万円はする。これだと東京よりも高いんじゃないか、とそれほどカニに執着しない私は思ったりする。送料を考えたりすると、ここで買うメリットがあまり理解できない。こういう商売をしているお店が美味しいのか、ちょっと不安だが、ぶどう海老というのはおそらく食べたことがないような気がするので二階の知床食堂に行く。
 ぶどう海老は、標準的には「ひごろもえび」と言うらしい。その名前の由来は、葡萄と同じような紫がかったワイン色をしているからだそうだ。その値段は一匹、1700円。べらぼうに高いが、漁港の職員が、そもそも卸値がべらぼうに高いから1000円じゃあ食べられない、と教えてくれたのでこれは想定内である。そして、このぶどう海老は羅臼の名物であるのと、漁期が7月1日〜9月末なので、このタイミングで、ここで食べるのはとても正解なのだ。
 ということで食べてみる。ぼたん海老のような感じだが、より味が濃厚のような気もする。しかし、これは新鮮さにも因るかもしれない。まったく冷凍してない状態で出されているので、まあ美味しさには間違いはない。
 また時鮭も焼いてもらったのだが、これもふんわりとして美味しかった。ここらへんは地のものであるから、新鮮である、というところが大きいのかもしれない。
 あと、雲丹をまったく食べないのも癪なので、うにぎりというおにぎりの具がうにのものを注文したが、これは塩雲丹であり、全然、美味しくもなかった。さらに、雲丹の量も少なく、しかも、通常のおにぎりが150円なのに、これだと600円。こういうぼったくり商売は、以前も稚内で経験しているが、ちょっと消費者を馬鹿にしているのではないか、と思ったりもする。こういうことを繰り返していると、観光客も馬鹿じゃないので、そのうち来なくなるよ、と思ったりもする。
 とはいえ、葡萄海老にしろ、雲丹の北海道の漁のあり方など、色々と勉強にはなった。

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(これが葡萄海老だ!1700円!)
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