スーパートランプ「クライム・オブ・センチュリー」 [ロック音楽]
1974年に発表されたスーパートランプの3枚目のアルバム。それまで全く鳴かず飛ばずだったスーパートランプがこのアルバムでブレークして全英4位の売上げを記録する。スーパートランプといえば、1979年発売の全米1位までいった「ブレックファスト・イン・アメリカ」が有名である。これは本国では全英3位までしか上らなかったが、日本のオリコンではなんと2位まで上がる。そういう意味では、日本人好みのミュージシャンなのかもしれない。ドライではなくウエットな情緒性、フィギュア・スケートでいうとテクニックよりも芸術点で稼ぐような詩情溢れる音楽性が日本人の感性と合っていたのかもしれない。その「ブレックファスト・イン・アメリカ」に勝るとも劣らないのが、この「クライム・オブ・センチュリー」である。ほとんど外れ曲がないクオリティの高さ、録音の素晴らしさ、どこを取っても欠点がみあたらない大傑作である。