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ディープ・パープルを武道館で観る [ロック音楽]

ディープ・パープルが来るというので1985年以来、観に行く。それまでも何回も来日していたのだが、まったく行く気も起きなかったのに、今回、行こうと思ったのは、デビッド・ボウイが亡くなったことが大きい。それ以来、「いつまでも生きていると思うな、親とロック・スター」という気分なのだ。ということで、このブログに書き忘れたが、先月もしっかりとクラプトンのコンサートに行ったし、来週もスティーブ・ハケットのコンサートに行く。さて、パープルといっても、オリジナル・メンバー的なのは3人だけである。イアン・ペイス、イアン・ギランそしてロジャー・グローバーである。パープルはジョン・ロードとリッチー・ブラックモアのバンドである。この二人がジョンとポールである。したがって、現在のパープルはリンゴ・スターとジョージ・ハリソンがビートルズと名乗っているような違和感をしないでもない。しかし、ジョン・ロードはもうこの世にいないし、最もパープルらしいバンドであることは確かである。少なくとも、イアン・ペイスはまだ、あの脅威のドラムを刻むことが出来ている。なんで、あの年齢で、という感じだが、今のうちに見るべきであろう、という気分にさせるには十分である。
 さて、曲目であるが最初がハイウェイ・スター、そして「イン・ロック」から2曲、「ストレンジ・カインド・オブ・ウォメン」。その後は、知らない曲が続く。よく考えると「パーフェクト・ストレンジャーズ」以降、聞いていないからな。初めて聴くということもあるが、どうも二流ヘビメタ・バンドのような感じの曲でがっかりする。ちょっとだれてきたが、「ミュール」そして「レイジー」というギラン時代の曲でまた気分が盛り上がってきて、「パーフェクト・ストレンジャーズ」、「スペース・トラッキン」、そして「スモーク・オン・ザ・ウォーター」。「スペース・トラッキン」、そして「スモーク・オン・ザ・ウォーター」は流石に来て良かったと思わせられた。「スモーク・オン・ザ・ウォーター」のリフは、これから200年後、300年後も人類は聴いていると思う。それは、ベートーベンの運命のようなものだ。
 アンコールは「ハッシュ」と「ブラックナイト」。70歳を越えたメンバー達は(スティーブ・モーズは61歳、ダン・エイリーは67歳)とっても礼儀正しく、流石にもう毒づくようなことや、アンプを壊したり、ギターを床に叩きつけたりするようなことはしなくなっていた。あと、バーンを始めとしたカバーデール時代の曲は一曲もしなかった。イアン・ギランにとっては、自分が歌った曲だけがパープルなのであろう。
 イーグルスのようにランディ・マイズナーが辞めた後も、彼がつくった「テイク・トゥ・ザ・リミット」をイーグルスのコンサートで歌うグレン・フライよりも遙かに潔い。などということを考えさせられたパープルのコンサートであった。

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