SSブログ

スキーが私に教えてくれたこと [教育論]

 私の父親と母親は山形県蔵王のスキー場で出会いました。まあ、いわゆるスキー場ナンパのようなものだったと思います。そういうことなので、私は幼い時からスキーによく連れて行かされました。父親は日曜の昼頃に、今から苗場に行けばナイターを滑れるかもしれない、というようなスキー馬鹿でした。基本的には自分が滑れればよくて、家族はしょうがなく連れて行くというような位置づけでしたので、小さい頃、私はあまりスキーが好きではなかったです。当時は、靴は痛いし、寒いし、リフトは高くて怖いし、まあ修行のような感じで嫌でした。そういうことで、行く回数は多くても上手くならずに、中学時代ぐらいには父親に「教えてくれ」と懇願しましたが、彼は「ついてこい」としか言わず、結局、上手く滑れないまま大学生になりました。父親は私が滑れないような斜面を颯爽と滑っていき、私はただ雪の中を転げ落ちることを続けていたからです。
 大学に入って、初めてちょっとスキーを教わりました。そして、大きなパラレル・ターンで滑ることができるようになったのですが、その時、生まれて初めて「スキーは楽しい」と思ったのです。スキーは上手に滑れるようになると、急に世界が広がることをこの時、知りました。それから、ちょっと一生懸命、スキーが上手くなれるように努力するようにしました。そして、上手くなれば、それだけスキーはより上位の楽しさを私に提供してくれました。私は52歳ですが、今でも上手くなれるんじゃないか、まだ体験していない楽しさをスキーは提供してくれるのではないか、と思っています。これはスキーの凄い魅力だと思います。昨日もスキーに行き、インストラクターの方に新しい滑り方を教わりました。その滑り方は、丸太の上に乗っかっているように板を動かす、という説明の滑り方でしたが、これまでの私の滑り方の考えとは違い、そのようにすると、今までと全く違うスキーの滑りを体験することができました。これは、カービング・スキーによって初めてできるようになった滑り方らしいのですが、何しろ感動しました。
 スキーというのは、このように努力をすると、より視座が高くなるような楽しさを提供してくれます。逆に下手だとあまり楽しくない。上手くなればなるほど、世界観が広がる。努力が報われるスポーツだと思います。
 そして、実はこれはスキーだけに言えることではないと思います。英語などの外国語もまさにそうです。英語や外国語は出来るようになればなるほど、世界観が大きく広がります。楽器などもそうだと思います。そして、多くの勉強も実はそうだと思います。それは、自分の世界観を大きく変えて、その人の人生を大きく豊かなものにさせてくれるものです。そういうことを非常に分かりやすく私に伝えてくれたのがスキーで、だから私はスキーが今でも大好きなのです。

IMG_1280.jpg
(菅平高原スキー場)
タグ:スキー
nice!(1) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 1