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バスに乗り換えるたびに初乗り料金が取られるのはおかしいだろう [サステイナブルな問題]

私事だがバスで通勤している。それまではバスなどほとんど乗らなかったので、結構、新しい体験だ。自宅と仕事場の最寄りに停留所があるからだが、意外と便利である。

さて、しかし、バスに乗っていてどうにかならないかと思うのは、乗り換えるたびに初乗り料金を取られることである。東急バスだと乗り換えるたびに220円(ICカードだと216円)が徴収される。例えば、東急バスから都営バスに乗り換えたのなら、まだ話は分からないでもないが、東急バスから東急バスに乗り換えてもお金が取られる。これは、まったくもって理解に苦しむ。いや、乗り換え場所で何かの用を足すというのであれば、まだ我慢ができなくもないが、乗り換えのためだけに降りて、また乗っても初乗り料金が取られるのである。

これは、自由が丘で大井町線から東横線に乗り換えたら、初乗り料金をもう一度取られることと同じである。

ICカードがまだ存在していない時であれば、多少は分からないでもないがICカードがこれだけ普及している現在、しかもICカードと現金で料金を既に違えている現状を踏まえれば、少なくともICカード利用であれば、バスの乗り換え料金を取らない、もしくは取ったとしても大幅に割り引くなどのシステムを導入して然るべきであろう。

多くのバス会社は経営が厳しいのかもしれないが、公共交通はネットワークで利用する。そしてバスは、自家用車はもちろんだが、自転車でさえ競合交通機関となる。私のように、単線で目的地にまでたどり着ける場合は別だが、そうでなければこの広範なるネットワークでその利便性を高めて、利用者を増やすように考えるべきであろう。バスだけが公共交通を独占しているような状況であれば、現在のような運賃体系でもそっぽを向かれないかもしれないが、今のように鉄道交通が充実し、しかも乗用車がこれだけ普及している状況では、現行のバスの運賃制度を続けていれば、バス離れが促進していくだけである。

ちなみに、ブラジルのクリチバでは基本的にはバス・ターミナルで乗り換えている以上は、バスは初乗り料金しか徴収されない。ちなみにバス・ターミナルには市役所の派出所や美容院、キオスク、ちょっとした商店などがあるので、うまくやれば初乗り料金で所用を済まして家に帰ることもできてしまう。

ドイツの多くの都市は、時間制ではあるが、一度乗れば路面電車もバスも初乗りで済む(3停留所しか乗れないといった割安チケットがあり、それは乗り換えが効かなかったと記憶している)。このように公共交通はネットワークで人々の利用を喚起するようにすべきである。地下鉄などは、その面で随分と進んでいるのだが、なぜか東京のバスはそれらに大きく遅れているだけでなく、バスといった観点からは世界的にも随分と遅れている。

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