SSブログ

「石見タイムズ」の小島清文主筆兼編集長の文章から、憲法の重みを考える [サステイナブルな問題]

5月3日の東京新聞の記事に、既に廃刊となってしまった「石見タイムズ」の復刻版が京都の出版社から出されたことが紹介された。この「石見タイムズ」は島根県浜田市の地方紙で1947年に創刊されたのだが、小島清文主筆兼編集長の文章がなかなか重くて、勉強になる。いくつか、東京新聞の記事をさらに要約する形になるが紹介したい。

「民主主義の健全なる発達は個人の教養なくしては望めないし、自らの属する小社会からの改善からはじめなければならない」
 ううむ、本当だ。民主主義を守るためにも、こういうところでしっかりとしないと。

「戦争は(中略)国民を塗炭の苦しみに陥れるだけであって、なんの解決の役にも立たないことを骨の髄まで知らされたのであり、日本国憲法は、戦勝国のいわば文学的体験に基づく平和理念とは全く異質の、敗戦国なるが故に学んだ人類の英知と苦悩から生まれた血肉の結晶である」。

「権力者がいう「愛国心」の「国」は往々にして、彼らの地位を保障し、利益を生み出す組織のことである。そんな「愛国心」は、一般庶民が抱く祖国への愛と字面は同じでも、似て非なるものと言わざるを得ない。」

「主権を自覚しない傍観者ばかりでは、権力者の手中で国は亡びの道を歩む」

「戦争というのは知らないうちに、遠くの方からだんだん近づいてくる。気がついた時は、目の前で、自分のことになっている」

権力を縛るのが憲法である。権力を暴走させない近代の知恵が憲法なのである。権力を握ったものが、その憲法を嫌がり、変えたがるというのは、それだけ、この憲法が独裁者から国民を守っていることに他ならない。安倍首相がやろうとしているのは、立憲主義の否定に他ならない。小島氏の意見に、今こそしっかりと傾聴することが求められる。

nice!(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0