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クリチバの中村ひとし氏の凄み [クリチバ]

 クリチバに来ている。クリチバにあるオスカーニーマイヤー博物館では、ジャイメ・レルネルの都市計画50周年記念展示が為されている。クリチバの将来を大きく変貌させる都市計画コンペが実践されたのが、ちょうど50年前の1965年。ここで優勝したのが、パラナ大学の学生であったジャイメ・レルネル氏を中心としたチームの提案であった。この案を実践させたことで、クリチバは驚くほど変貌し、世界の都市計画関係者の注目を集めることに成功したのだ。
 その彼の功績をプロジェクトや取材を通じて展示がされている。なかなか素晴らしい企画である。さて、この企画ではレルネル氏とともにクリチバの都市計画を実践してきた人々の取材も展示されている。その中で特異なものが、環境局長を務めた日系一世の中村ひとし氏である。他の人々が、自分の功績を述べている中で、中村ひとし氏は、「私はジャイメ・レルネルという天才のアイデアを実践することだけに集中した。ジャイメという頭があるのに、私が考える必要はなかった。彼のアイデアを具体化することだけを考えた」と主張しているのである。ジャイメ・レルネル氏の天才性を疑うことは微塵もないが、彼がそのアイデアを見事、クリチバというキャンバスにて実践できたのは、中村ひとしのような人材が周りを固めていたからであるというのがよく理解できる。
 中村ひとしの凄みのある人生は、拙著『ブラジルの環境都市を創った日本人:中村ひとし物語』にまあまあ描かれています。宜しければ、ご笑覧ください。


ブラジルの環境都市を創った日本人: 中村ひとし物語

ブラジルの環境都市を創った日本人: 中村ひとし物語

  • 作者: 服部 圭郎
  • 出版社/メーカー: 未来社
  • 発売日: 2014/03/10
  • メディア: 単行本



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