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『美味しんぼ』への批判について、ちょっと考える [原発問題]

『美味しんぼ』への批判が凄まじい。雁屋哲へのバッシングはちょっと狂気じみていて、空恐ろしいものを感じる。週刊新潮は雁屋哲を「犯罪的偏執」とまで言っている。そして、美味しんぼの表現は「県民への差別を助長する犯罪行為」「あの漫画は幼子を持つ親や、お嫁に行けないのではと怯える娘さんたちの心を踏みにじっている」という声を紹介している。

しかし、福島をこのような状態にしたのは、そもそも原発を推進してきた自民党であり、東京電力である。雁屋哲も、こんな漫画を描きたくはなかったであろう。本当の原因をはき違えているのではないだろうか。私は週刊新潮の方が「犯罪的偏執」に凝り固まっているのではないかと思ったりする。と書きつつ、私自体は週刊新潮の仕事をもらったりすることもあるので、こういう事は書かない方がいいかなと今、思ったりする。しかし、ここで怯むとどんどん世の中が変な方向に進むので敢えて書く。

週刊文春は雁屋哲は「日本が嫌い」と言う。私は『美味しんぼ』の内容に100%同意するわけではないが、大ファンである。『美味しんぼ』という漫画は、グルメ漫画というよりかは食文化、そして何よりも食を通じて日本の文化について教えてくれるし、考えさせてくれる。私が日本酒を今のように感謝できるようになったのは、『美味しんぼ』のおかげである。私は『美味しんぼ』を通じて、日本に対する愛国心が随分と高まった。週刊文春が指摘するように、反日であれば、その著書を読んで、日本をより好きになるようなことはあり得ないであろう。というか、週刊文春のこの記事を書いた人は、『美味しんぼ』を読んだことがないのではないだろうか。雁屋哲の『美味しんぼ』に通底しているのは、日本文化への深い造詣と愛情である。日本人であることの誇りを高めてくれこそすれ、逆のことはない。とんでもない誤解であると思う。少なくとも、私はTPPやアメリカのために国民を戦場に行かせようとしたりする安倍首相よりかは雁屋哲の方がはるかに愛国的であると思う。

安倍首相は『美味しんぼ』について、次のようにコメントしている(週刊新潮から引用)。
「政府としては、根拠のない風評を払拭をしていくためにも、しっかりと正確な情報を分かりやすく提供していく。国として全力を挙げて対応していく必要がある」。

秘密情報保護法案を通そうとし、吉田調書が流出したことを激怒している安倍首相(下記、ウェブサイト参照)。http://saigaijyouhou.com/blog-entry-2634.html

雁屋哲と安倍首相。どちらが日本のことを真剣に考えているのか、福島のことを本気で心配しているのか。こういうことは議論するまでもなく明らかであると思うのだが。
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