『イエローサブマリン』 [ロック音楽]
『イエローサブマリン』のアルバムは、ビートルズのアルバムの中でも相当、特異な位置を占める。まず、ビートルズのオリジナル・アルバムで唯一チャートの一位になっていない(全米2位、全英4位)。また、A面の6曲こそビートルズの曲であるが、B面の7曲はジョージ・マーティンの楽曲となっている。さらにはA面の6曲のうち1曲(Yellow Submarine)は他のオリジナル・アルバム(Revolver)に収録されているし、またもう1曲(All You Need is Love)は、他のアルバム(Magical Mystery Tour)に収録されている。ということで、Revolver とMagical Mystery Tourを持っている人(というより、このアルバムを購入する前にこの2枚は先に買うべき)は、残りの4曲のためにこのアルバムを買うことになる。これは、結構、微妙である。4曲のうちジョージのOnly a Northern Song と It's All Too Muchは悪くない。しかし、ポールのAll Together Nowは、子供のためにつくった童謡のような曲である。最近のライブでも演奏しているので本人は嫌いではないのかもしれないが、ちょっとガクッとくるような曲だ。John のHey Bulldog はいかしたRock'n Rollといえなくもないが、そのクオリティは他のジョンの曲に比べるとガクッと落ちる。ということで、よほどのビートルズ・ファンであれば買っていいかもしれないが、そうでなければDVDを購入した方がよほどいいであろう。DVDであれば、Nowhere ManやEleanor Rigbyなどビートルズの佳曲がたくさん聴けるからだ。
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