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ヘルシンキ空港のセキュリティで紛失した腕時計が無事、日本に送り届けられた [グローバルな問題]

ロンドンに行く途中、ハブ空港として利用したヘルシンキ空港のセキュリティで腕時計を取り忘れた。ロンドンのホテルで腕時計がないことに気づき、これはヘルシンキ空港に違いないと考えた。ヘルシンキまでは日本航空に乗ったので、日本にいる家内にお願いして日本航空に問い合わせてもらったのだが、ヘルシンキ空港だとどうにもならないとのことなので、しょうがないので自分でヘルシンキ空港の紛失物取扱所に電話をかける。幸い、電話をとってくれた担当者は訛りはきついが比較的、英語ができた。帰りの便でもヘルシンキ空港を使うので、その時、受け取りたいと言うと、紛失物取扱所は一度、空港を出ないと駄目なことを知った。空港での乗り換え時間は2時間。ヒースロー発の飛行機であることもあり、この2時間だと、空港で再びチェックインするのは乗り遅れる可能性が大だ。私はその翌日にすみだ・ジャズ・ストリート・フェスティバルに出演しなくてはならないので、そんなリスクを取ることはできない。日本航空の誰かに渡して欲しいとお願いすると、本人でないと渡せないと言われる。そりゃあ、そうだ。それなら、日本に送ってくれるか、というとクレジット・カードの番号を教えてくれればいいよ、と言われる。後ろのセキュリティ番号も教えてくれ、と言われて相当、躊躇するが、フィンランド人だから大丈夫かと思い、思わず伝えてしまう。これが、オレオレ詐欺だったら大変だ。さて、しかし、次に送り先の住所を伝えるところになって、これは電話で相手に通じるのはほとんど不可能であることに気づく。これは、私のような経験をしたことがある人なら誰でもそう思うであろう。そもそも、住所が街路ではなくて、街区で表される国などほとんどなく、また、その住所の表記の順番も小さい場所から大きな場所へと表現されていくのに日本では逆だ。ちなみに、このような表記をするヨーロッパの国はハンガリーが例外的にはある。まあ、どちらにしろ、ネイティブでも危ないのに、英語が母国語でなくて、日本語の住所表記をしっかりと伝えることは不可能に近いと考え、住所はメイルで送るのでメイル・アドレスを教えてくれと伝える。ちなみに、メイル・アドレスを正確に伝えるのは日本人同士でも結構、大変なのであるが、住所よりは大丈夫であるし、聞くのは自分だ。二回ほど確認させてもらい、また相手のお名前を聞かせてもらって(これはクレジット・カードを使われた時のため)、電話を切る。

さて、その後、メイルを送ると、すぐに返事が書かれてくる。この返事では、送って欲しいならクレジット・カードの番号を教えるか、または、指定された銀行口座にお金を振り込み、その振り込み証書をファックスかメイルで送れ、と書かれている。流石にクレジット・カードの番号と裏のセキュリティ番号までもメイルで送るのは危なすぎるので、帰国してから指定された銀行口座に振り込み、その証書をスキャンしたものをメイルで送ったら、本当、3日目ぐらいに自宅に時計が送られてきたのである。この対応に、私はフィンランドという国の強みを垣間見たような気がした。ちなみに、振り込んだ送付料と手続き料は64ユーロくらい。さらに郵便局で外貨送金をしたのだが、その手数料が2500円で合わせて1万円ちょっとであった。

私の時計はそれほど高くはないので、ちょっと1万円ちょっとは痛いが、それでも1万円以上はするので、戻ってきて本当よかった。というか、金銭的な損得ではなく、このように失ったものを取り返すことができたことで嬉しく思ったのである。
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