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ブリティッシュ・エアウェイズの悪夢は続く [地球探訪記]

ブリティッシュ・エアウェイズがダブリン便をキャンセルしたので、仕方なくヒースロー空港のそばで宿を取って一日を過ごした。ブッキング・コムがファビュラスと評価しただけあって、1万円ちかくとロンドン周辺では破格の安さ(ロンドンだと平気で3万円とか5万円とかするからな)であるにも関わらず、快適な宿であった。タクシー代こそ往路は40ポンド、復路は30ポンド(うち2ポンドはチップ)と高かったが、それでもここに泊まったのは正解ではあった。タクシー代とホテル代は、ブリティッシュ・エアウェイズに領収証を送ると返金されるという手紙を受け取っているが、これまでの経緯を考えると、彼らに日本の私の銀行口座に返金させることは相当、大変そうだ。それを考えると、最悪、自腹の事態も考えて安く抑えておいた方がよい。

さて、無事に空港に着き、ようやく安堵すると、またもや直前に飛行機がキャンセルになった。この空港に向かう途中、タクシーの運転手が、クルー不足だといっても、スタンドバイがいるだろうから、オーストラリア便のようなドル箱路線はキャンセルにしない。ダブリン便だからキャンセルされたんだね、との言葉が脳裏をよぎる。一度ならず二度までも。しかし、今回は空港の通関内のブリティッシュ・エアウェイズの窓口でうまく相談できたので、エアリンガスの便を抑えてくれた。出発もほぼ同時刻。よしよし、と思ってゲートに向かうと、そのゲートでお前は写真を撮っていないだろう、と言われる。写真なら通関する時、撮ったというと、それならシールを持っているだろう、と言われる。シールは持っていない。というか、写真の情報はチケットのバーコードに記入されているのだが、新しくエアリンガスの便に代えた時、ブリティッシュ・エアウェイズの担当者は古いチケットを私に返却しないというか、その場で破ってしまったので、そのバーコードの情報が失われていたのである。もう一度、撮りに行かなくては駄目だと言われたが、そうすると出発時間に間に合わない。とはいえ、このおばさんは交渉は効かないと思い、ここは退散して並び直す。ゲートの担当者は4名。このおばさんにもう一度会ったらおしまいなので、他の人に当たってくれと願っていたら、うまく違う人に当たった。この担当者のおじさんも同じことを言ったが、今度は私の事情を理解してくれて、ちょっと余計な検査はされたが無事、通ることができた。しかし、間一髪とはまさにこのことだ。イギリスで生きることの理不尽な難しさ、というかただの理不尽ではあるが、を思い切り痛感する。恐るべき国である。

ダブリン空港に着くと、案の定、私の荷物は同じ飛行機には乗せられていなかった。どこにいったのやら。とりあえず、私は明朝、ダブリン・シティ・カレッジと打ち合わせがあるので、今の格好ではさすがに相当、気まずい。ニオイも相当、してきているし。とはいえ、あの泥棒国家のようなイギリスから出国できたことでとても安堵している自分がいる。空港からホテルまではバスで移動したのだが、8ユーロとイギリスの6分の1だ。それにユーロだし。テンプル・バーでギネスを飲んで、カフェでサラダを食べていると、本当にリラックスしてくる。テンプル・バーでは弾き語りをしているバー付きのミュージシャンがヴァン・モリソンのブラウン・アイ・ガールを歌い始めて、つくづくイギリスから出国できた喜びが身体の奥からわき上がってくる。あとは、荷物を回収できるかどうかだが、なんか、回収できないような気がするなあ。今回は、海外旅行保険に入っておくべきだったかもしれない。と考え、海外旅行保険というか保険業もイギリス人が考えついたことに気づいた。あの野郎、何があっても自分達が儲けるというシステムをつくっているんだな。これは、もうエンガチョするしか逃げることができないような、ヤクザのような奴らであるな、ということに改めて気づかされる。


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