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『ヒバクシャ 〜世界の終わりに〜』 [映画批評]

2003年につくられた本作品は、劣化ウランによる放射能被爆に苦しむイランの子どもたち、ワシントン州のハンフォードのプルトニュム工場から漏れた放射能に苦しむ人々、そして広島・長崎の原爆被害者の日常を描き出すドキュメンタリーである。鎌仲ひとみ監督の名前を世に知らしめた作品でもある。福島原発事故によるこれからの被害を推察させる、まさに予言書のような作品となっている。本来的には、原発の危険を警鐘するべき作品であったかと思われるが、事故が現実のものとなった今、結果的にこれから福島を中心とした東日本の人々が直面することになる苦難を描いているとも捉えられる。そういった点では、残念至極ではあるが、東日本の人々がこれから生き延びるうえでは見るべき作品となっている。さらに、この映像を福島の原発事故の後、改めてみると、まさに人類は終焉を迎えつつあるのかなと思わせられる。


ヒバクシャ ~世界の終わりに~ [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
  • メディア: DVD



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