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『シェアハウス』 [映画批評]

吉行和子の名演が光るし、木野花、浅田美代子らのベテラン脇役陣も悪くない。新人の佐伯めぐみも、ちょっと演技のリアリティが不足しているかもしれないが好感は持てる。ただ、この映画はシナリオにリアリティが欠けている。ちょっと、話の内容を書いてしまい、ネタバレで恐縮ではあるが、癌という病気は死ぬ直前は痛みでのたうちまわる。すっと寝るように死ねない病気である。最後の盛り上がりにおいて、事実と異なる描写をすることで観ている方は白けしてまう。また、自殺を試みる描写もあまりにもリアリティがない。他にも、いろいろと書くことはできるが、これ以上は書くのを控える。要するに伝えたいことは、この映画の内容はリアリティがあまりにもないので、感動的なストーリーに持って行くことができるにも関わらず、人を感動させる手前で失墜してしまっていることである。もう少し、ディテールのリアリティを丁寧に描くことができれば、結構、いい映画になれたかと思うと残念だ。


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