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辻井喬氏の『第四の消費』での、ロスアンゼルスに対する発言にひたすら感心する [グローバルな問題]

三浦展著の『第四の消費』で三浦氏は、セゾン総帥であった辻井喬と対談しているのだが、そこで辻井氏がロサンゼルスについて、次のように発言していて流石だなと思わせられた。やはり、消費文化をつくりあげた小売りの天才は都市を見る目も素晴らしいものがある。

「61年、ロサンゼルスに一年行ったけど、あんなに退屈なところは二度と行きたくないですね。あるのはディズニーランドとハリウッドの豪華なレストラン街で、バカみたいな、金は持っているけど、どっかで見たようなものばかりで、話をする気にもならない。」

私もロサンゼルスに4年近く住んでいた。私が住んでいたサウスパサデナや一部、サンタモニカの周辺はコミュニティがあり、それほど悪くはないと思われるが、多くのサバーバン・モールに支配的な景観がつくられてしまったロスアンジェルスという都市は本当に面白くない。というか、景観が企業経済でつくられてしまっている。それはマンハッタンなんかとは全然、違う。まったくもって、つまらない都市であるが、さすが堤清二(辻井喬の本名)の感性は、そのような点をズバリ見抜くのであるなあと感心する。ちなみに、この三浦展氏の『第四の消費』は、この対談だけでなく、相当興味深い内容やデータが詰まっており、お勧めです。最近、手を抜いているのかなと首を傾げる本を出したりもする三浦氏ではあるが、この本は相当、力が入っている。三浦氏の本としては、コスト・パフォーマンスは相当いいと思う。


第四の消費 つながりを生み出す社会へ (朝日新書)

第四の消費 つながりを生み出す社会へ (朝日新書)

  • 作者: 三浦 展
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2012/04/13
  • メディア: 新書



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