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ドイツのハイデルベルクを観た学生の反応は「ディズニーランドみたいに素敵」 [グローバルな問題]

ドイツのハイデルベルクに学生を連れて行った。学生達は、そのドイツらしい街並みの美しさに感動したのまではよかったが、その形容が「ディズニーランドみたいに素敵」。あのねえ、ディズニーランドが偽物でこちらの方が本物なんですけど。しかし、このような感想を学生はよく言う。すなわち、偽物がマーケティングの力などで本物のように演出されていくうちに虚構性が本物のオーセンティシティを凌いでしまって、嘘から出た誠現象になってしまうのである。例えば、メキシコ料理は、もちろんメキシコでつくられる料理であろうが、世界的にはテッキスメックス、すなわちアメリカのメキシコ料理の方がメキシコ料理として通用している。おそらく、多くのメキシコ訪問者はメキシコのレストランでブリトーがメニューにないことで失望しているであろう。そして、そのうちブリトーを出すメキシコのレストランも出てくるであろうし、既に出ているかもしれない。もしくはチェコの名品バッドワイザーの名前を勝手に使用したアメリカのバッドワイザーの水のようなビールがより普及してしまい、あたかもチェコのバッドワイザーの方が偽物のように思えてしまうようなものだ。まあ、偽物だらけのディズニーランドが基準になってしまうということ自体が、私としてはもう絶望的な状況に思えるのだが、まあ、実は多くの日本の若者はそんなものかもしれない。そのうち、寿司もアメリカ風の人参巻きやカリフォルニア・ロールの方がメジャーになって、日本の寿司は高くて敬遠されてしまうような日も来るかも知れない。

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