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中国の反日デモについて思うこと [グローバルな問題]

 中国で反日のデモ、そしてデモが高じて暴動にまで発展してしまっているそうだ。尖閣諸島を、急に中国領土であると主張するようになったのは、石油が周辺に見つかったからであり、何だかなあ、という気分である。というのは、ここでデモをしている人達は、別に尖閣諸島が中国領土になったとしても、そのご利益にはほとんど縁がないと思われるからだ。そういう意味では、多くの日本人もそうだが、なんか、こういう領土の取り合いというのは、その円満な解決方法がないので大変厄介である。ヨーロッパは長年、この問題解決のために戦争を行い無益な血を流してきた。しかし、この時代にはもはや戦争という解決方法はおそろしくナンセンスである。じゃんけんをする訳にもいくまい。尖閣諸島はともかくとして、竹島なんかは、日本と韓国の「友好」の印として、共有地にできればいいのにと個人的には思ったりする。両国の国立公園のようなものが整備できればいいのと思うのだが、こういうことをこのブログで書いただけでも相当のバッシングを受けそうで、本当、ヤワですわ。
 さて、それにしても、この中国人の挑発行動は下品そのものであり、私も大いに不快感を覚えるが、その挑発に応じるような行動を日本人は厳に慎むべきであると思う。特に、日本に滞在している中国人に対しては、中国政府とは無関係であることをしっかりと理解し、間違っても、彼らを中国人であるからと言って責めたりしてはならない。私が奉職する大学にも、多くの中国人留学生がいるが、彼らの安全を確保し、しっかりと彼らが安心して日本で生活をできるようにすることが必要である。
 愛国という不明瞭な概念に踊らされて、日本は過去、中国に侵略し、中国人に大いなる苦しみを与えた。中国人が、同じ「愛国」に踊らされて日本を非難することは、失礼ながら、自己矛盾をしているのではないか、と私は強烈に思うし、それゆえに、中国人の抗議活動をとても容認することはできない。「愛国」を盾に、他国の人を批判し、攻撃すること自体が人間として恥ずかしいということこそ、中国人が日本の中国への侵略の歴史を勉強することで真に学ぶべきことであり、日本人への表層的な憎悪感情では決してないであろう。日本人に問題があったということより、「愛国」に踊らされたことに問題があったことこそ真に学ぶべきであり、そのようなことを理解してこそ、本当の愛国精神が育まれると私は思っている。つまり、現在、愛国を拠り所に反日デモをしている中国人が、どれほど真に「愛国」であるかを、私は大いに疑っている。彼らの醜さをみるにつけ、「愛国」という言葉が汚されているようにさえ思われるのである。
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