SSブログ

カッセルほどサービスが酷いドイツの都市はないかもしれない [地域興し]

 ドキュメンタでカッセルを訪れたが、そこで我々を待っていたのは、ドイツの酷いサービスに慣れた私にも驚愕の酷いサービスであった。旧東ドイツでもこのような酷いサービスを見たことがない。まず、ドキュメンタのチケット売り場の若い女性。私が買おうとすると「クワイエット」と英語で言われる。声が大きくて気に障ったのかと思い、ちょっと静かにいうと、まるで犬に静かにしろと命令するように「クワイエット」とさらに大声で言われる。いや、何が何だか分からないと思ったら、どうも聞こえなかったらしい。なんだ「ラウダー」(louder)と言いたかったのか。まあ、これは英語が分からないだけだからどうでもいいのだが、次にチェコ人の友人が買おうとしたら、彼のお金の差し出し方が気に入らなかったらしく、「もっと丁寧にお金を出さないとチケットを売ってあげない」という馬鹿なことを言い出した。さすがに友人も切れて、「それじゃあ、責任者を呼んできてくれ」と言ったら、この若い女性は、「責任者と一緒に、ついでに警察も呼ぶわ」と言い放った。なんで、警察がここで出てくるのか分からない。チケットを買う行列はもう、50メートルくらいの長さになっている。この女性はどっかおかしいのではないか。近くにいた責任者というか、同僚らしきものが入ってきて、とりあえず友人はチケットを買うことができたが、彼女の仕事はしっかりとチケットを売ることであるのに、お客のお金の出し方が悪いというのでチケットを売らない、というのは想像できない振る舞いだ。というか、自分の立ち位置も分かっていない。こんな酷いサービスは、サービス不毛のドイツでも初めて遭遇した。
 また、ヘラクレスという観光地で昼食を取った時のサービスも酷かった。そのレストランは屋外にもテーブルがあるのだが、ウェイトレスは屋内と屋外をつなぐ扉を出たところで、客の番号を2回ほど呼んで、返事がないとまた屋内に戻ってしまう。これが1回ではない。というか、客が反応する方が稀だ。これは、屋外のテーブルが多く、広大であり、おそらく、この扉の遠くのテーブルでは声が聞こえないからだと思われる。私はこの扉の近くのテーブルに座っていたのだが、このウェイトレスはおそらく客にサービスするという意識はゼロなのだろう。とりあえず、屋外で番号を2回ほど呼べば、それで自分の仕事は終わったと思っているのかもしれない。確かにここは観光地なので、リピーターなどを意識する必要はないだろうが、それにしても酷い。
 これは夕食のレストランでもそうで、人数が多かったので、入る前に料理が出るのにどのくらい時間がかかるかと尋ねると、45分くらいだと回答した。それなら、電車には間に合うと思い、着席すると、注文が来るのに20分以上待たされた。そこで、料理はどれくらいで出るかと尋ねると1時間くらいとの回答。さすがに呆れて、その店は出たのだが、カッセル恐るべし。ドキュメンタのような国際芸術イベントをするような都市のソフト基盤をこの都市は全く有していないのではないだろうか。都市力として、特に観光都市を意識するのであれば、このサービス力みたいなものも勘案されるべきであると思われるのだが、カッセルはまったくそのような資格さえ有していない都市であると思われる。私はドイツが大好きであるが、このカッセルだけは、極めて後味が悪いものがあった。初めて訪れたドイツの都市がカッセルでなくて、本当によかった。

nice!(1) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 1