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ブラジルの小川和己氏の訃報に接し、深い悲しみにくれる [グローバルな問題]

 クリチバーノの小川和己さんが、9月4日の23時頃、心臓麻痺でご逝去された。83歳。ブラジルのサンタ・カタリナ州のクリチバーノのラーモス移住地の開拓農園でリンゴの栽培に成功し、同州をリンゴの輸入州から輸出州にした。16歳の時、長崎にて被爆。ブラジルでも、原爆の悲惨さを伝えようと、州政府や連邦政府に呼び掛け、2002年10月、同移住地内に平和公園を開設、長崎市から贈られた「平和の鐘」を掲げた。10年には公園に原爆資料館も造った。
 私は、去年の8月に初めてお会いし、その後、2月には学生を引率して再び彼を訪れた。その時、小川さんはジョアサーバのカーナバルの王様に任命され、彼のコネで私の明学の学生がパレードで踊ることができた。3月には長崎でもお会いすることができ、楽しく、長崎市の職員等と会話をすることができた。その時、小川さんが「日本の料理は本当に美味しい」と何度も言っていたのが印象に残っている。日本というちっぽけな島国の枠組みには収まらない、地球規模の大人物であった。私の人生観にも大きな影響を与えてくれた恩人であった。お会いして1年という短い時間で亡くなられたことは、かえすがえすも残念でならないが、小川さんと出会えることができたということを心から感謝する次第である。
 ちょうど、先月、テレビ制作会社の人が研究室を訪れたので、彼に小川さんの番組をつくるべきですと話して、彼も関心を持ってくれ、取材に行くことさえ考えていたので、それが出来なくなってしまったのは本当に残念である。
 ご冥福をお祈り申し上げます。

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タグ:小川和己
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