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台湾人の大学生は、勝手に自分で仕事をつくって、それをこなしてしまう [グローバルな問題]

国立台湾大学の学生と私のゼミ生とで有機農業で栽培している烏龍茶を摘んで、乾燥させ、パッキングして、さらにパッケージ・デザインまでして、国立台湾大学内のキャンパスで販売までした。今年の私のゼミ生は久々のヒットである。この二年間、最下位に低迷していたが、ようやくセラー(地下蔵)から脱却できそうな感触を覚えていて、なかなか頼もしいと思っている。しかし、そのゼミ生と比べても、はるかに国立台湾大学の学生達はしっかりとしている。どこがしっかりしているかというと知識や語学力(英語どころか日本語で多少、会話ができたりもする)はもちろんのこと、一番の違いは、指示されなくても自発的にどんどんと仕事をする、ということである。つまり、勝手に自分で仕事をつくって、仕事をこなしてしまうということだ。この作業の中日に、シンポジウムも開催したのだが、友人の指導教官が何もいわなくてもパンフレットは作成するは、ポスターも作成する。また、先生が何も言わなくても、我々を迎いに空港まで来て、勝手に作業以外の時間のツアーまで企画してくれる。この自発的に動く、というところに私はうちの学生との大きな差を感じてしまったのである。そして、今年のうちの学生は、そんなに日本の平均の大学生に比べても劣っているとは思えない。ということは、これは台湾の学生と日本の学生との違いなのではないだろうか。

などということをある地方自治体の役人と話をしたら、非常に納得された。というのは、彼は留学生の企業インターンシップを企画したのだが、多くの企業は、新入社員よりインターンできた留学生の方が優秀だというからだそうだ。そして、どこが違うかというと、売り場に立たせると、新入社員が指示待ちをしている中、インターンの留学生は、どうやったら売れるかを考え、分からないところはどんどんと社員に尋ねて、そして一生懸命に売ろうとするからだそうだ。要するに自分で動くか、どうかというところに違いがあるのだ。

さて、ただし、非常に明瞭に分かったことは、もし、私が企業か何かで働いていたら、その職種にもよるけど日本人よりは台湾人を雇うだろうな、ということだ。ゆとり教育で心が骨抜きにされた日本の若者は被害者であると心から同情するが、しかし、企業の立場からすれば、必要なのはやる気があって仕事ができる社員であることだ。私も教育者のはしくれであるので、どうにか、与えられた機会でどうにか競争力をつけるように努力をしたいと思うが、結構、その差は大きいとは思う。本当、ゆとり教育を実施した寺脇研が今日も、大好きなポルノ映画でも鑑賞しているのかと思うとふつふつと憤りがわき上がってくる。


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