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サントスまでバスで行く [地球探訪記]

サンパウロで1日、時間を持てあましたので、サントスに行くことにした。サントスに行くにはバスか飛行機。サンパウロからサントスは60キロメートルなので距離的には東京から藤沢ぐらいか。なぜ、飛行機という選択肢があるかも分からないが、当然、バスで行く。サントスへ行く長距離バスのターミナルはジャバクアラ 。これは、地下鉄の終点なので、そこまで地下鉄で行く。地下鉄は料金が均一で3ヘアイス。140円くらいか。私は、相当の距離乗るので納得できる価格だが、一駅だと考えると日本より高い。ちなみに一日券があればと思ったが、そのようなチケットはないようだ。ただし、バスに乗る時の割引券は売っていた。

長距離バスのターミナルでは、バス会社ごとに乗車券を売っており、お互い、自分の会社のバスに乗らせようとして、客の呼び込みをしている。しかし、普通、客は出発時間の早い時間のバスから乗ると思うのだが、ここらへんの考え方はよく理解できない。私は、慌てれば乗れるバスがあったが、乗り損ねると嫌なので、余裕をもって次発のバスのチケットを購入した。ちなみに、長距離バスは指定席である。朝食を取っていないので、バス・ターミナルのカフェでコヒーニャとエスプレッソを注文する。8ヘアイス近い。バス・ターミナルということもあるが、最近、本当にブラジルの物価は高くなっている。今度、来た時には日本よりも高くなっているのではないかと思うくらいだ。オーストラリアもそうだが、インフレの国はもう旅行できないほど物価が高くなっている。住んでいる人達もそうで、オーストラリアは不明だが、ブラジルで頻発するストライキはインフレが原因である。国立大学の教授を含めて、ストライキをする現状をみると、本当、インフレの怖さを実感する。デフレ退治と叫ぶのもいいが、本当に人々の生活を破壊するのはインフレだ。少なくとも、一般的な給与所得者の生活はデフレでは崩壊しないが、インフレでは崩壊する。勝間和代のような金持ちはインフレで儲かるかもしれないが、サラリーマンは生活を直撃される。特に公務員とかは大変なことになるであろう。

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(バスのチケット売り場)

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(バス乗り場)

さて、バスに乗ろうとチケットを出すと、名前が記入されていないと突っ返された。どうも、チケットに名前を書かなくてはならないようだ。さて、バスには早く乗ったこともあり、空いているように思えたので、自分が指定された席が通路側だったこともあり、後ろの窓側の席に座った。ところが、このバスは満席であった。やばい、と思ったら、他の客は適当に空いているところに座っている。私の席のふくよかなお姉さんも、別にいいとかいうようなことを言って、私をどかさなかった。ここらへんの寛容さは、ブラジルだよなあ、と思う。

バスは定刻から10分くらい遅れて出発した。出発時間が遅れるというのは、よく分からない現象なのだが、世界的にみると、日本の定時性の方が例外的である。ドイツでも鉄道が始発駅で定刻を守れないというのは結構、あることだ。

バスはターミナルを出ると、すぐ高速道路に入った。高速道路の車窓からはファベラが見えた。そして、バスは一路、大西洋に。森林を通り抜けていくのだが、この森林は、パラナ州のものと結構、似ている。パラナ松こそ見えないが、アマゾンよりも植生が豊かであると言われる大西洋海岸山脈と似たエコシステムなのではないだろうか。しかし、その地形は、クリチバからパラナグアへと抜ける景観の壮大さには劣るかな。でも、サントスの都市が展望されるところは、なかなかの絶景だ。

バスはサンパウロからほぼ1時間ほどでサントスに到着する。ターミナルは町外れの旧市街地であるが、観光名所はこの旧市街に多いので観光客には助かると思われる。この後、2000年に昔の路面電車を再開したストリート・カーに乗り、高台までケーブル・カーで登り、コーヒー博物館を見てまたサンパウロに戻った。なかなか充実したサントスへの日帰り旅行であったが、ビーチに行けなかったのはちょっと残念。

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(サントスを山から展望する)
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