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ブラジリアで運転していると、本当、発狂しそうになる [都市デザイン]

ブラジリアで毎日、レンタカーを運転している。世界には自動車がないと、現実的にはどこにもいけないような都市がいくつかある。私がよく知っている都市だと、ロスアンジェルスがそうだ。というか、ニューヨーク以外だとアメリカの都市はレンタカーしないと本当、きついよね。サンフランシスコならどうにかなるかとも思うが、それでも厳しい。しかし、そのような都市と比較しても、このブラジリアは最低だ。どうして最低かを簡単に、自らの経験をもとに箇条書きにして整理してみたい。

1)立体交差が多すぎるので、どうやって曲がればいいかが皆目、分からない。
2)信号での平面交差を回避しているので、一度、道を間違えるとひたすら真っ直ぐ行くしかない。
3)ラウンドアバウトが多いのだが、優先順位を守らない車が多くて危険。
4)車線数が何しろ多い(例えば片道6車線)ので、レーンチェンジをするのが至難の業。
5)高速道路のような設計速度でつくられた道路であるにも関わらず、平気でバンプが設置されている。しかも、バンプの看板がない場合も多い。昼ならまだしも夜なら気づかないのではないだろうか。
6)幹線道路以外は、舗装もされていないほど整備水準が低いので、抜け道は使えない。結果、渋滞すると土壺に嵌る。
7)駐車場が圧倒的にない。

1)はどういうことか、というと、そもそもルシア・コスタのアイデアは、ブラジリアでは自動車は止まらなくていいよう交差点がつくられていない。その代わりに、いわゆるインターチェンジが多いのだが、これが例えば常にクローバー式とか統一されているのならまだしも、それが滅茶適当なのだ。だから、どっちに行けば正しいかが、本当、経験則からしか分からない。そうそう、サインもほとんどないに等しいので、それも状況判断を難しくさせている。
2)は道を曲がり損ねると、どこかでUターンできるところまで、ひたすら間違った道を真っ直ぐ行くしかない。この距離が平気で2キロメートルぐらいする。本当にガソリンの無駄だ。
3)信号が嫌いなのでラウンドアバウトが多いのだが、これが渋滞の原因になっている。さらに、優先順位を守らない車が多くて、本当に怖い。信号があるラウンドアバウトがあると本当、安心する。しかし、信号設けるならラウンドアバウトにしなくてもいいのだが。

IMG_2429.jpeg
(止まらなくていいように信号を設置せず、ラウンドアバウトにしたのに、そこで渋滞をするという悲喜劇。インターチェンジも合流する時、いきなりレーンが一緒になるので、よほどの向こう見ず以外は結局、レーンが合流するときには止まる。というか、止まれの標示もある。自動車は合流するのが難しいということを迂闊にも忘れて計画したのではないかとさえ邪推される)

4)これは、特に(1)でも指摘したように、右側、左側、どちらにいればいいかが直前まで分からないので、本当、生きた心地がしない。
5)これは、心底、腹立たしい。バンプを設けて、自動車以外の交通に配慮するぐらいであるなら、そもそも、6車線とか信号なし、とかそういう基本設計思想を根底から訂正すべきである。そうでなければ、アリバイのようなバンプを設けるな。これは、運転している側からだと返って危険。
6)たまに脇道に入るとファベラに着いてしまったりもする。ちょっと、生きた心地がしなかったりして。
7)そして、街中は自動車だらけなので本当に駐車場がない。この都市は、道路と駐車場で土地の7割ぐらいは使用しているのではないかと思うのだが、それでも駐車場を見つけることが至難の業である。なんなんだ、この馬鹿都市は、と怒り心頭に達する。

ちょっと感情的になってしまったが、本当、この都市を賞賛する建築家がいることに、私は呆れ果てるよ。


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