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留学生を下北沢に連れていき、ここになぜ道路を整備しなくてはならないのか、という質問に答えられず往生する [グローバルな問題]

今学期、最後の講義の後、留学生達と下北沢へと繰り出す。下北沢は外国人を魅了する東京の素晴らしき都市空間である。数名の留学生は下北沢に来たことがあるが、それでも皆、嬉しそうに私についてきた。下北沢には踏切はあっても信号がないんだよね、との説明に大いに驚く留学生達。そして、そのヒューマンなスケールに皆、感心する。東洋デパートに代表される店舗の狭さ、しかし、その狭さを補って余りあるオリジナリティ。留学生も楽しそうだ。

さて、しかし、この素晴らしい空間を破壊して道路を通そうとしているんだよね、と話をすると、皆、最初は私が何を話しているのか分からないという感じでキョトンとする。そこで、26メートル道路の説明を詳しくすると、「なんでそんな馬鹿なことをするのか」、「東京都はむしろ、ここを外国人向けに観光地としてプロモーションした方がずっといいだろう」、「なぜこれをストップできないんだ」と質問攻めにあう。この質問に私はいつも答えられない。「原発がなぜ、再稼働してしまうのだ」という留学生の質問に答えられないのと同じだ。

なんか、道路と原発は、本当、外国人にその状況を説明するのは難しい。説明しようとする本人も理解できないのだから、これは当たり前といえば当たり前なのだが。
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