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石鎚山に登頂する [日本百名山]

無謀とも思われる日本百名山への挑戦を今でも続けている私であるが、今回は、中国・四国地方の最高峰である石鎚山にチャレンジした。前日に国民宿舎石鎚に泊まり、当日は朝の6時30分に出発した。ちなみに、この国民宿舎石鎚からだと、バス停留所で石鎚山登山のトレイル・ヘッドである土子屋より数百メートル石鎚山に近い。なんか得した気分である。

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さて、天候は霧雨。とはいえ、宿舎を出発した時点では、特に帽子をしなくても気にしないほどのものであった。宿舎からのトレイルはよく整備されており、またアップダウンも少なくとても歩きやすい。快適だな、と思っていたら、雪渓が出てくる。一部、雪渓がトレイルの上まで覆ってしまい、この雪の棚はいつかは落ちるであろうと思いつつも、自分の時に落ちることはあるまい、と雪の上を歩く。さて、このトレイルは石鎚山ロープウェイのトレイルと合流する。その合流点には鳥居がある。そして、その先には、これまでの平坦で快適なトレイルの分を相殺して、さらに請求するかのごとく、恐ろしい鎖場が我々を待ち受けていた。しかも、距離が半端ではない。60メートルはあるだろう。こんなところを私は上った経験はまったくない。おそらく、一人で来たら引き返したと思うのだが、今回は実は5人のチームでこの石鎚山に来ていた。そのうちの一人は石鎚山に60回以上は登っている、石鎚山の仙人のような人である。彼は、「大丈夫、大丈夫、できる、できる」とびびる私を後押ししてくれる。しかし、その後、「滑ったら死ぬから気をつけて下さい」の一言。

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まあ、しかし、ここで死んでも本望だ、と最近、投げやりな私は、この鎖場にチャレンジした。その崖はおそらく70度はあるだろう。しかも、強くなってきた雨は、花崗岩の岩壁を濡らし、すこぶる滑りやすくしている。「三点確保」と頭の中で輪唱しつつ、ゆっくりと登っていく。10メートル上がると、もう息が上がる。休憩をして、息を整え、さらに次の10メートルを上がっていく。落ちたら死ぬという緊張感が、アドレナリンを私の体内からフルに出させ、なんとか上までたどり着く。さて、その達成感もつかの間、次の鎖場が出現した。しかも、今度の鎖場は80度ぐらい、というかほとんど壁のような岸壁を、60メートルはある距離、登らせられる。鎖の継ぎ目の空間に足を入れようとするのだが靴が大きくて出来ない。仕方ないので、腕力で登っていく。とはいえ、自分にはそんな腕力がないので、それは相当の難行なのであるが、諦めることもできず、最後まで登り切った。いやはや、その達成感は凄まじいものがある。

この第三の鎖場を越えれば、すぐ石鎚神社。しかし、ここで納得せず、30分ほど歩いて行く天狗岳にまで行く。恐ろしいほどの断崖絶壁を眼下にしつつ、天狗岳にたどり着く。本来なら360度の展望が得られる筈なのだが、生憎、ガスに覆われていてほとんど何も見られない。雨足はさらに強くなっていく。石鎚神社にまで戻り、そこでトマト鍋をつくる。板を横にして風除けにし、上から降る雨は防ぎようがないので、そのままにした状態でつくる。鶏肉とソーセージ、キャベツ、タマネギ、人参など具沢山のトマト鍋はとても美味しい。まあ、これは山の上で食べているからかもしれない。その後、ご飯と卵を入れ、雑炊とする。しかし、雨は強く、二つ目の手袋もずぶ濡れになり寒い。鍋を早々に片付けて、下山する。下山ルートは鎖場の迂回路を通る。この鎖場は下山路もあるが、どんな物好きがそれを試すのであろうか。私はやるメリットはまったく感じられない。

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雨の中、下山をするが、下山自体は楽であった。2時間ほどで国民宿舎に戻る。戻った時間は13時ぐらいである。そこから自動車で木の香温泉に寄って、西条駅に着く。西条駅に到着したのは15時30分頃であった。足の裏がちょっと筋肉痛になったが、私のアキレス腱でもある膝、そして太ももの筋肉はまったく大丈夫であった。階段の上り下りをしてきたことが少しは効果があったということであろうか。

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