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原発が安いという詭弁 [原発問題]

朝日新聞の『プロメテウスの罠』は、大変刺激的であり、私は毎朝、楽しく読んでいるのだが、今日の記事もとても興味深いものであった。それは、東京電力は原発の停止による燃料費の増加のために電力料金値上げをしなくてはならないというのは「数字のマジック」だということだ。ちょっと引用させてもらう。
「燃料費だけ見れば原発は確かに安い。しかし、止めても大きな費用がかかる。それをまかないながら利益をあげるための値上げなんです」。
 実際、2003年度の原発の発電量は2006年度の35%でしかなかったが、発電費用は79%もかかっていた。これは、原発の燃料は、発電した後も金を食い続けるからだそうである。さらに、もちろん後処理の問題がある。後処理を考えれば、それはもはや天文学的数字になる。「トイレなきマンション」と言われる原発が、さらに糞尿をためる行為をし続けて、その後、実際、便意を催したらどのような事態になるのであろう。そして、動物と同じように便意を催す段階になったら、もう我々はどうにもならないのだ。しかも、この糞尿、我々のそれと違って有機的でなく、殺人的な猛毒を有しているのだ。つまり、原発というのは、トイレがないにも関わらず、暴飲暴食をしているような状況と似ている訳だ。うわっ、想像するにおぞましい。

このように長期的にみれば極めて高コストの原発であるのだが、産業界の人間は洗脳されているのか、相当、頭がいい人間でもその事実から目を逸らし、頬被りをして、そのような状況にまで思考が回らない、というか思考を停止させている。まさに、第二次世界大戦で勝ち目のない無謀な戦争に突入してしまったような状況に日本はあると思われる。どうして、この国はこうなってしまうのだろうか?お願いだから目を覚まして欲しいと思うのは私だけではあるまい。

タグ:原発コスト
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