SSブログ

ノーベル博物館に行き、改めて放射能の恐ろしさと人間の無知の滑稽さを知る [原発問題]

ストックホルムのノーベル博物館に行った。もう一ヶ月くらい前の話である。そこでは放射能関連の展示が為されていた。おもにマリア・キュリーの話である。さて、エンリ・ベクレルがウランから放射能のようなものを出していることを発見したのが1896年。それに興味を持ったのが、マリア・キュリーで、放射能が原子から発せられると突き止める。そして、放射能の商品化が始まる。放射能クリームという名称の化粧品まで販売されるようになってしまう。ある金持ちは放射能ドリンクが精力を維持させると考え、高価格であるにも関わらず飲み続けて癌になって死亡した。マリア・キュリーも若くして癌で亡くなる。旦那も放射能を浴びすぎて、ぶらぶら病になり、路面電車か自動車に轢かれて死んでしまう。

IMG_1819.jpeg

それはともかく、放射能クリームという化粧品はげにも恐ろしい。綺麗になるかと思って一生懸命塗っていたら、あっという間に皮膚癌だ。まるで、バットマンのジョーカーの回で、ジョーカーの愛人であったジェリー・ホール(元ミック・ジャガーの奥さんね)の顔が変形してしまったような恐ろしいことが、現実にも起きていたということだ。まあ、化粧品はそんなものなのだろうが、それにしても放射能まで塗る必要はないであろう。

話は変わるが、娘が通う小学校で放射能を測定したら、集水溝の周辺が0.3ベクレル以上あった。結構な数字である。それで、そこを除洗することになったのだが、3名くらいの同級生が「放射能は平気なんだ」と主張したそうである。おそらく、親がそう言っているのだろう。まあ、放射能クリームが世に出た後、その危険性が疑われた時も似たような議論がされたのであろう。水俣病もそうだ。それにしても、親より遙かに放射能に弱い子ども達を守るべき親たちが、子供に放射能を怖れないようにする、というのは、その気持ちは分からないでもないが、極めて危険だ。まあ、自分の子ども達をどうしようと勝手だが、他の子ども達にまで変な価値観を押しつけないでもらいたい。

というようなことを、この放射能クリームを広告するポスターは私に考えさせるのである。

nice!(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0