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『東京原発』は映画の価値を再確認させてくれた素晴らしい傑作である [映画批評]

『東京原発』を観る。2004年の作品であるが、まるでフクシマの原発事故を予期したかのような内容に感心すると同時に、なぜ、このような映画が自分を含めて世論の危機意識を喚起できなかったのか、今思うと、残念でならない。

この映画では、ハッとさせられるような発言が多い。
「国が責任取る訳ないであろう」
これまで、原発を推進してきた経産相の対応をまさに予期したかのような天馬知事の発言。さらには、「国の政策を傍観するのは賛成しているのと同じだ」。フクシマの原発事故後には、この天馬知事の言葉は重い。
さらに、「この世に絶対なんてことがあってたまるか」という最後の科白。それは、原発が「絶対」安全ですということの否定に繋がる発言であり、そのメッセージ性がしっかりと世間に届かなかったことは、もう残念でならない。

とはいえ、また原発推進派がそぞろ動き始めた今、この映画を観ることの意味は大きいと思われる。原発推進、反対問わず、是非とも観てもらいたい良質なサスペンス映画である。いろいろと考えさせられます。


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