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放射能汚染に関する極めて簡単な考察 [サステイナブルな問題]

日野市で放射能をガイガーカウンターで測定して、その結果をホームページでアップしている人がいる。3月15日はそれまで0.15マイクロシーベルトで一定であったのが9時23分から上昇し始め、12時23分前後にピークに達する。ピーク時でも0.8マイクロシーベルトであった。その後、下降して、1時間もしないでまた0.15マイクロシーベルトに戻る。

http://park18.wakwak.com/~weather/geiger_index.html

世界平均では人間は、一時間あたり0.24マイクロシーベルトは浴びているので、0.8マイクロシーベルトという値はそれほど大したことはないということが分かる。福島の人達のことを考えると、このようなことを記すのは軽率ではあるが、とりあえず3月15日においては東京はそれほど問題がなかったと思われる。

さて、それではどの程度、放射能を被爆すると危険なのであろうか。1時間という短時間で考えると、5%致死量は2000ミリシーベルト、100%は7000ミリシーベルトであるそうだ。上述した日野市のガイガーカウンターのピークは、福島第一原発3号機付近で3月15日10時22分に計測された400ミリシーベルトの放射能が日野市にまで及んだということであろうか。400ミリシーベルトは5%致死量の5分の1である。人体に影響は与えるであろうが、それほど危険な数字ではないかもしれない。とはいえ、100ミリシーベルトからは、がんになる人が増加するらしいので、安全では決してない。

福島県の基準では放射線量が10万cpm以上だと全身除染が必要だそうだ。100cpmが約1マイクロシーベルト/時であるので、これは、1000マイクロシーベルト/時、すなわち1ミリシーベルト/時ということか。また、13000cpm以上、すなわち130マイクロシーベルトでも検査場所で部分除染をするようだ。このように考えると、福島第一原発の放射能漏れは、極めて危険ではないが油断は決してできないという状況にあることが理解できる。まあ、20キロメートル以内は退避というのはある意味、妥当な判断であるということであろう。しかし、20キロメートルというのは東海道新幹線でいえば品川駅と新横浜駅の距離よりも長い。相当の広範囲である。

また、チェルノブイリでの放出は約1750シーベルトなので、400ミリシーベルトというのは0.4シーベルトなので、今回の状況はチェルノブイリに次ぐ惨事と指摘されるが、チェルノブイリとは比較もできないようなレベルであるということである。まあ、今後、是非とも収束に向かってもらいたいと祈るばかりであるが、4号機のような問題がないと報告された隠れキャラが突如、暴れ出したりして、本当、油断ができない。

あとプリンストン大学のフランク・フォン・ヒッペル物理学教授は、もう現段階でスリーマイル島をはるかに凌駕していると指摘している(ニューヨーク・タイムズ)。彼はまた、今後の最大の危機は、コア(core)が本当に溶融して、水蒸気爆発が起きることだと指摘している。まあ、当事者でないと冷静に分析できるので、ある意味客観的で参考にはなるが、それでも不愉快な気分になることは拭えない。また、ニューヨーク・タイムズのウェブサイトには福島原発の素晴らしい図解が為されている。まあ、こんな図解を日本人がしたら顰蹙だとは思うが、これも参考になる。下記のウェブサイトだ。

http://www.nytimes.com/interactive/2011/03/12/world/asia/the-explosion-at-the-japanese-reactor.html

(参照したホームページ:http://gigazine.net/news/20110315_sievert/

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