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ハイデルベルクでみた駐車場を歴史的街並みに融合させる方法 [都市デザイン]

ハイデルベルクは第二次世界大戦で被災をそれほど受けなかった都市である(まったく被災していない訳では決してない)。そして、ドイツ屈指のハイデルベルク大学があり、またお城もあり、しかもネッカー川の渓谷が美しいランドスケープを演出している素晴らしい都市だ。現在、世界遺産登録に申請しているが、その選ばれる可能性は結構、高いのではないだろうか。

さて、このハイデルベルクは、美しい歴史的中心市街地を有するだけではない。アメリカ軍の基地もあり、また多くの産業も有している経済的にも豊かな都市である。さて、そういうこともあり、自動車をいかに管理するかというのはハイデルベルクの大きな課題の一つとなっている。特に、自動車の駐車場をいかに確保するかという問題、そして自動車という現代的な機会と歴史的中心市街地の街並みといかに景観的に調和させるかという問題は、なかなか難しいものがあるだろうと推察される。

そのように考えていたところ、大変興味深い試みがされていることを知った。というのは、歴史的中心市街地にある駐車場の入り口を歴史的建築物を使い、駐車場の出入り口があっても、歴史的建築物から構成されるファサードの連続性を維持するように工夫していることだ。これは賢いなあ。常々、日本の都市における駐車場の問題は、街並みの連続性を遮断すること、景観的な連続性を阻害することであると指摘していた私としては、この試みはとても参考になる。先日も伊勢崎市で景観の講演をしたのだが、まさに、この駐車場による景観の連続性の遮断を指摘させてもらった。それに対して、このハイデルベルクの試みはとてもクレバーであり、感心すると同時に、日本でもこのような対策を考えた方がよいと思う。

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