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ドイツ鉄道で罰金を取られて、憤慨はしないががっかりする [ドイツ便り]

ドイツの鉄道サービスの悪さは、このブログでもたびたび指摘していたが、今日は相当、がっかりさせられる体験をした。ドルトモントからデュッセルドルフへと夜の9時30分頃に帰ろうとしたのだが、手元には50ユーロ紙幣が2枚しかなかった。50ユーロだと10ユーロ以下の紙幣しか受け付けない自動券売機で券を購入することはできない。みどりの窓口のようなチケット・カウンターはもう閉まっている。時間をみるとちょうど列車が出発するところであった。次の列車は40分以上待たなくてはならない。これは、さすがにドイツの車掌も状況を理解してくれるだろうと、車内でチケットを購入しようと決意して列車に飛び乗る。

さて、車掌が検札に来る前に申告した方がいいと、車掌がまわると同時に、チケットがないのだけれどと申告する。そして、50ユーロ紙幣が2枚で券売機でも買えないし、チケット・カウンターでも買えないし、これはどうしょうもないでしょう、と言ったが、ちょっと意外なことに「そんなことはあんたの問題でしったことはない」と言って、「パスポートを見せろ」と言ってきた。つい最近、車内でチケットを買った人を見たので、なんか理不尽な気分にもなったが、とりあえずパスポートを見せる。住所なども聞いてきて、回答していると、機械から印刷物を出して、「2週間以内にこの口座に40ユーロを支払え」と言ってきた。まあ、これは反抗してもしょうがないので従うしかないのだが、それにしても、この融通の利かなさは何なんだろう。もうここまで来ると、怒る気分にもならず、このドイツの公共交通のサービスの悪さにがっかりする。別に私は運賃を誤魔化そうとした訳ではない。しっかりと払いたかったのに、馬鹿な機械は50ユーロを受け付けないのだし、窓口もしまっているからどうにもならない。機械が50ユーロを受け付けるように工夫をするとか(少なくとも20ユーロは受け付けるようにするべきだろう)、50ユーロをくずす機械とかを併設するべきだ。このようなサービスをしているといたずらに公共交通の利用者を減らすだけであろう。

私は自動車には乗らないで過ごしたいと思っているが、こんな体験をするともう自動車を購入しようかという気分にもさせられる。日本から視察をしたりすると、路面電車を始めとした公共交通網の充実などに感心したりする人も多いが、少なくともドイツ鉄道のサービスが酷いことを強調しすぎることはないだろう。本当、ここらへんはしっかりしないと公共交通離れを促進するだけであろう。外からみるとよく見えるドイツの公共交通も、実際生活をして利用していると問題が多いことが分かる。できれば知りたくなかったドイツの馬鹿らしいシステムを40ユーロを払って知った1日であった。


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