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チューリンゲンに行き、チューリンゲン・ソーセージを食べながら地域ブランドの意義を多少、考えてみた [地域興し]

チューリンゲンに2泊3日で行ったのだが3日ともチューリンゲン・ソーセージを食べた。アイゼナッハで食べ、ヴァイマールで食べ、エアフルトで食べた。アイゼナッハはレストランで食べたが、ヴァイマールとエアフルトは屋台で食べた。屋台では1.80ユーロでブロッフェン付きで売っている。注文するとブロッフェンが渡され、それを自分で半分に割るとソーセージがその間に載せられる。さすがサービス後進国ドイツと思わせられる。屋台は二回とも昼食時でもあり、結構行列ができていた。

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(写真でみると全然美味しそうではないが、結構そこそこ美味しい)

さて、ドイツといえばビールとソーセージである。この形容には、ドイツにはビールとソーセージくらいしかない、というニュアンスが多少含まれているような気がする。私はドイツで一ヶ月半ほど生活して、そのようなことは決してないなと思うに至ったのだが、ドイツでは地域ごとに独自のビールとソーセージを有しているといった観点からは、確かにドイツはビールとソーセージの食文化を持っている国であるとは言えると思う。私は以前、ゼミ生達とハンブルグのソーセージ会社を訪問し、工場見学やソーセージづくりについてお話を伺った機会があり、ドイツにおけるソーセージづくりに大変、感銘を受けたことがあるので、ドイツのソーセージには一目置いている。したがって、地方を訪れるとそこのソーセージとビールは試さなくてはいけないと思っている。

さて、ドイツは地域ごとに違うソーセージがつくられている訳であるが、どこが美味いかというとニュンベルグのソーセージかチューリンゲンのソーセージと相場が決まっているようなのだ。ニュンベルグのソーセージは黒っぽい焼きソーセージであるが、チューリンゲンのソーセージはその巨大さで群を抜いている。ちなみに日本でよく売られるウィーナー・ソーセージは、ウィーンのソーセージで、フランクフルトはもちろんフランクフルトのソーセージである。しかし、こちらで売られるウィーナー・ソーセージは日本のものよりもずっと長い。話をチューリンゲンのソーセージに戻すと、このチューリンゲンのソーセージは、味はまずくはないが、そんな絶品というほどでもない。ただ、焼いて食べるのには適しているタイプであり屋台向けであることは言えると思う。そして、何より太いし、長さも25センチはある巨大ソーセージである。この巨大さは結構、屋台で買って食べたりすると嬉しい気分にさせてくれる。物語性があるとでも言うのだろうか。こんなでかいソーセージはデュッセルドルフの肉屋では見たことがない。チューリンゲンに来たら、土産話としてこのソーセージを食べたいという気分に人々がなるような気がする。その場所に来たことの証明として、食べるのである。したがって、その食べ方も裏で調理して出されるレストランというよりか、人々が集う広場の屋台で炭火焼きして出されたものを食べるといったスタイルの方が適しているであろう。

こういう地域性のあるファスト・フードがあることは都市観光の面から素晴らしいと思う。ドイツの場合は、どこに行ってもビールとソーセージが楽しめるので、そういう点は素晴らしい。まあ逆にいえば、ビールとソーセージ以外に何があるのか、と言われる今の私は返答に窮するのだが。日本も高知や博多などに行くと、いろいろ地の物を試すことができてとても楽しい気分にさせてくれる。とはいえ、このような地の物が屋台的なファスト・フードで歩きながら食べられて、楽しめることができる地域となると、そんなに多くないなと思われる。明石焼きなんかは、そういう意味で素晴らしいと思うが、そのポテンシャルが十二分に発揮されていないかもしれない。もっとこういうネタが増えると都市観光的には魅力を向上させられるであろう。ということをチューリンゲンのソーセージを食べ続けて考えた次第である。

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