『公共事業と市民参加』を読み、大いなる感銘を受ける [書評]
この本は市民の立場から道路事業(外郭環状道路)の必要性を検証したものであるが、賛成・反対という二元論ではなく、素朴な疑問から真理を追究しようという「科学的」な姿勢が、この本に高い社会的価値をもたらしている。著者は江崎美枝子氏と喜多見ポンポコ会議と愉快であるが、こういう本が世に出る意義は非常に大きいと思う。名著であると同時に、これを出版した学芸出版社の英断に拍手を送りたい。このような本がしっかりと自費出版ではなくて、出版される国が世界にどのくらい果たしてあるだろうか。
この本が提示した数字等に対しては、道路整備側もしっかりと回答する責任があるだろう。無視をして整備を強行するというのは、もはや民主国家ではない。著者達は決して反対しているのではなく、ただ真実を知りたいだけである。本当に外郭環状道路が整備されると、整備側が主張しているような効果が発揮できるのか。それについては、整備側の主張より、この著者達の方が説得力のある回答を用意していると思われる。
道路が新たに整備される地区に住んでいる人達は必読の良書である。爽快な読後感が得られる。
この本が提示した数字等に対しては、道路整備側もしっかりと回答する責任があるだろう。無視をして整備を強行するというのは、もはや民主国家ではない。著者達は決して反対しているのではなく、ただ真実を知りたいだけである。本当に外郭環状道路が整備されると、整備側が主張しているような効果が発揮できるのか。それについては、整備側の主張より、この著者達の方が説得力のある回答を用意していると思われる。
道路が新たに整備される地区に住んでいる人達は必読の良書である。爽快な読後感が得られる。