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新大阪で居酒屋難民となる [都市デザイン]

ゼミ生達と大阪は摂津市で開催されている学会に参加する。ホテルは新大阪である。摂津市の会場で1次会、教員というか大人だけの2次会とあり、3次会はゼミの卒業生も来てくれたこともあり、大人の輪から抜け出し、新大阪にいるゼミ生達と合流しようとする。連絡をすると、ゼミ生達もホテルに着いたところだという。そうすると30分くらいで合流できる。店が決まったら、また連絡しれくれ、と言ってJRで新大阪に向かう。新大阪に着き、店を確認しようと携帯で連絡を取ると、まだホテルの前だという。なぜ、同じところにいるんだ?と尋ねると、周辺の居酒屋は10時30分がラストオーダーで、店が周辺にないと言う。そんな馬鹿な、と思ったが、取りあえずホテルまで行く、と言って新大阪駅の西北のブロックにあるメルパルク・ホテルへと向かう。駅からは5分程度であったのだが、確かに、周辺には居酒屋どころか店らしいものが極端に少ないことに気付く。数少ない店もラストオーダーの時間である。なんなんだ、この街は。そして、周囲を見渡すと、オフィスビルやホテルだらけで、店はコンビニとガソリンスタンドくらいである。そもそも、新大阪駅に向かう歩道は、ペデストリアン・デッキや歩道橋で、歩道橋を上がった後も、上り下りがある。滅茶苦茶歩きにくい。逆に、自動車での移動は、しっかりとした碁盤状の道路が通っていることもあり便利そうだ。こんなに歩行者に不便なつくりをしていると、歩行者を対象にした用途の店はできないのであろうか。居酒屋などは、典型的な歩行者相手の商売である。新大阪駅でも他のところで開業した方がいいと判断しているのであろう。とはいえ、この地区はホテルも多い。それなりに我々のようなニーズを持っている人もいると思うのだが、何でここまでないのか。などと怒っていると、偵察隊にいった学生の一人が2ブロック先に午前まで営業している居酒屋を見つけたというのでそこに入る。そこのオリジナル・カクテルである「新大阪」というのを頼んだら、水色のペンキのような液体が出てきた。味は甘く、それほど不味くはないのだが、この水色のペンキのような人工的感が、この人間性が乏しい空間にマッチしているような気がして、どうも飲む気が失せた。このカクテルをゼミ生にあげて、代わりにコロナ・ビールを飲む。まあ、飲み会自体は楽しかったが、新大阪には空間といい、カクテルといいやられた。大阪のオーガニックな人間味溢れる都市性が、ここ新大阪の北口方面には全然ない。人を馬鹿にした都市空間である。

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私があげた新大阪を不味そうに飲むゼミ生

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