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ドイツの都市計画学会の面々と「とんき」に行く [グローバルな問題]

ちょっと時間が経ってしまったが、10月6日に日本を訪れているドイツの都市計画学会メンバーの東京ツアーのガイドをした。総勢28名と大人数を引き連れてのツアーであったが、麻布十番、築地市場、浜離宮、汐留などを訪れた。そして、その後、目黒のトンカツ屋「とんき」に夕食と懇親会を兼ねて行く。築地市場を観た後だったので、魚を食べたいというニーズを微妙に感じ取ってはいたのだが、絶対的な自信をもって「とんき」に連れて行った。

トンカツというのは、ドイツ料理のシュバイン・シュニッツェルを起源としていると考えて間違いないであろう。トンカツのトンは豚で、カツはカツレツというフランス語からきている。まあ、もしかしたらフランス料理を起源としているかもしれないが、私の経験からするとフランスで食べる豚のカツレツとドイツで食べるシュバイン・シュニッツェルはほとんど同じ料理であった。まあ、ともかくトンカツはドイツ料理かフランス料理を元ネタとしているのである。しかし、とくに「とんき」のトンカツにいえることだが、フランスよりもドイツよりも日本の方がはるかに美味しいと思うのである。村上春樹が何かのエッセイか小説かで、ヴィーナー・シュニッツェルが美味しい、ということを書いていたがとんでもない。牛と豚という違いはあるがどんなヴィーナー・シュニッツェルよりも「とんき」のトンカツの方が美味しいと思う。まあ、実証したことはないが、数少ない経験から類推するとそういう仮説がたてられるのである。エリック・クラプトンが日本によく来日するのは、とんかつ目当てだという噂がある。クラプトンは大のとんかつ好きなのである。クラプトンはイギリス人だが、ドイツ人に「とんき」のトンカツを食べさせて感動させ、これはしかし日本人はドイツ人から学んだんだよ、と言って、日本人の応用技術の高さをちょっと自慢しつつも、人や文化、そして情報が国境を越えて交流することでより高い価値を創造することができる、ということを理解してもらい、交流を深めるといったことも意図していた。

さて、その成果であるが、案の定、ドイツ人達はその美味しさに感動していた。気分が高揚して、ドイツのビアガーデンよろしく、合唱し始めたのにはちょっとだけ驚いたが、喜んでくれたのは何よりである。ベジタリアンが二人ほどいたが、結局、食べていた。まあ、ベジタリアンといった信条を一時捨ててでも食べた方がいいであろう。賢明な判断である。これはドイツ料理をアレンジしたものだ、と教えると感心していた。日本とドイツの交流が(もしかしたらフランスかもしれないが)、とんかつを生み出した。素晴らしいことではありませんか。ということで、ドイツ人を「とんき」に連れて行き感動して、交流を深めるという作戦は成功した。次は、クラプトンを是非とも「とんき」に連れて行きたいところである。クラプトンの常連の店は原宿の方にあるトンカツ屋であるのだが、「とんき」の方が美味しいと私は思っているからだ。とはいえ、「とんき」よりクラプトンのギターの方が感動の度合いは大きい。


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