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讃岐うどんのはしごをする(山越と山田屋) [その他]

讃岐うどんを香川にて食す。讃岐うどんは高松駅の周辺では美味しいところにはありつけない。市街地から離れた、郊外の田圃の中に行かないと美味い讃岐うどんにはありつけないのだ。ということは知っていたが、高松駅周辺には用事があっても、郊外には用事はない。高松には別にプライベートで来ることはないので、高松の郊外にも縁がなく、今日まで美味い讃岐うどんを経験することなく生きていた。しかし!である。ついに、この讃岐うどんの頂点ともいえる山越うどんを食することができた。

山越うどんは綾歌郡綾川町にある。ことでん滝宮駅が最寄り駅であるが、そこから車で10分もかかる。まあ、基本的にアクセス手段は車しかない、というもう本当に不便な田圃の中にあるうどん屋である。しかし、ここはもう伝説的なうどん屋となっており、我々が行った時にも長蛇の列ができていた。まるで、ディズニーランドのビッグサンダー・マウンテンの待ち行列のようである。なんか、行列もジグザグに誘導されており、この点もディズニーランドのビッグサンダー・マウンテンの行列を彷彿とさせる。営業時間も9:00から13:30までという、もう喰いたけりゃ早く来い、といった姿勢がうかがえるが、日差しを避けるための麦わら帽も置いてあったりして感じのいい店であった。さてさて、肝心のうどんであるが、まあ有名な「かまたま」うどんを頼む。しかも、1時間弱待ったこともあり、思わず二玉注文する。滅茶苦茶に暑い日であったので、冷たいうどんに心惹かれたが、まあ「かまたま」といったら山越。山越といったら「かまたま」なので、やはりかまたま。味の方は、うん、美味い。流石!という感じだが、所詮、うどんである。もう脳髄にアリキックを受けたようなショックは受けなかった。三日前に高知で食べた鰹のたたきの方が美味かったと言えなくもない。しかし、それでも、うどんの中では王様クラスであることは間違いない。うどんに既に相当、味がつけられており、出汁はほとんどいらないくらいであった。完全セルフサービスであり、讃岐うどんが究極のファストフードであることを改めて知る。しかし、こんなに待ったら、ファストフードのシステムだけどファストではないね。ただ、その回転の速さなどはファストフードなので、これはもう滅茶苦茶儲かっているだろうなあ、と思ったのだが、実際は一日千食くらいだそうである。ということはざっと4時間半営業しているので、24秒に一食を出していることか。もうちょっと速いような気もするが、注文に悩む奴とかもいるからな。そんなものかもしれない。

さて、山越の後に山田屋に向かう。山田屋はことでん志度線八栗駅から徒歩25分で、ここは頑張れば車じゃなくてもアクセスできるかもしれない。さて、この山田屋、山越がただの製麺所といったトタンでつくられた店だったのに対して、旧家の豪邸を利用した非常に雰囲気のある高級料亭のような佇まいであることに驚く。しかも、立派な門を入ると、仕切りのお兄さんがいて、案内をしてくれる。メニューも豊富である。ここは「ぶっかけ」が有名なそうだが、もう腹も一杯なので、冷やしうどんを注文する。まあ、ここも美味しいが、山越ほどのインパクトはない。ちょっと腰が強くないのと、うどんの味にも主張がそれほど感じられない。山越のうどんは、強烈な主張がある。それは、音楽で言えば旋律を強調するチェロの調べのような主張である。まあ、山田屋に最初に来たら感動したかもしれないが、山越の後だったのでちょっとインパクトに欠けた。恐るべき山越。


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