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吉祥寺 [都市デザイン]

吉祥寺の商店街振興組合に話をゼミ生達と聞きにいく。ここは、視察が結構多いので一人当たり1000円を取るそうだが、今回は学生ということで無料にしてもらった。昨年設置したアーケードがグッドデザイン賞を受賞するなど、相変わらず吉祥寺は注目を浴びている。この日も2件ほどテレビの取材が入っていたそうだ。テナントの空き店舗率は0%。これだけ人気があるのでテナント賃貸料も高い。組合費も場所や業種によって値段は異なるそうだが、40㎡で6万円前後が相場らしい。吉祥寺は何故、こんなに商店街が強いのか。大きなポイントは幾つかある大型店舗が駅から離れて立地していることである。東急、伊勢丹、三越など、皆駅から商店街を歩いていかないとアクセスできない。結果、いわゆるショッピング・センターのアンカーテナントのようにデパートが機能しているのである。もう一点は井の頭通り、五日市街道、吉祥寺通りの道路幅が街を分断するほど広くなく、かつ信号等が多く、自動車がゆっくり走ることを余儀なくされているため(というか渋滞しているので)、自動車の街に対するマイナス効果があまり大きくないからであろう。駅の北部などほとんど自動車フリーゾーンになっており、全般的にショッピング・センターと同様な歩行者の自由空間が形成されている。加えて、ハーモニア横丁のような極めて猥雑とした迷路のようなごちゃごちゃとした空間は、ドンキホーテ的楽しさがある。また、自動車は遠く成蹊大学のそばに駐車させ、そこからバスによって商店街に来てもらうなどの工夫もしている。

ということで他の商店街は何を吉祥寺から学べるかというと、駅前はロータリー部分を除いて自動車を排除した自動車フリーゾーンを設け、デパートは駅から直結させずに、多少離れたところに位置させ、アンカーとして機能させ、人々を回遊させるようにするべきということだ。駐車場は商店街の外に設け、バスで商店街まで来てもらうという案も非常に優れており、検討に値すると考える。


タグ:吉祥寺
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