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アトム通貨 [サステイナブルな問題]

ゼミ生と街歩きで早稲田のボランティアセンターに行く。アトム通貨という地域についてお話をうかがうためである。地域通貨に関してはジェイン・ジェイコブスの「都市の経済学」にインスパイアされて昔、北陸地域の活性化の仕事などで提案したことがある。1990年ぐらいだっただろうが、委員の先生などにぼこぼこに怒られた記憶がある。ふざけたことを言うな、というのがその理由であったと思う。まあ、私も確信を持った訳ではなく、そういうもんか、とすごすごと引き下がったのだが、その後なんか注目されていて、ある意味では私の先見性の証明にもなるのだが、どうも面白くない。というのは、私が地域通貨のことを話したりするとブームに乗っている軽薄モノのような批判をする人がいたりするからである。まあ、私もしっかりと調べたりした訳ではないし、それほど関心がないからいいのだが。
 アトム通貨は手塚プロダクションの協力もあり、鉄腕アトムが印刷されていてマニア垂涎の地域通貨である。お洒落であり、ヤフー・オークションでも高値で取引されているようである。地域通貨としては、しっかりと調べてない無責任な発言で申し訳ないが幾つかの致命的な問題点があると思われる。一つ目は円と換金できることである。円と換金できるという時点で、それは円のシステムに組み入れられ地域通貨としての役割を果たせない。それは円の信用のバックアップを受けるからであり、またそのような通貨をなぜ一介のNPOが発行できるのか。これに関しては、私が不勉強なのかもしれないが、誰かに説明してもらいたい。二つ目は地域通貨の重要な機能である償却効果がないだけでなく、ヤフー・オークションで取り上げられていることからも分かるように、むしろ投機的、蓄財的な役割を持ってしまっていることである。皆コレクションにしてしまい、ほとんど流通がされていないそうだが、これじゃ本末転倒である。なんか、地域通貨に関して誤解があるのではないだろうか。
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